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市街地活性化に一役買う

タカラレーベン「レーベンリヴァーレ高崎グレイス」


「レーベンリヴァーレ高崎グレイス」完成予想図


 大京「ライオンズ前橋大手町」に続き、タカラレーベンの「レーベンリヴァーレ高崎グレイス」を紹介する。

 物件は、JR高崎線高崎駅から徒歩10分、高崎市江木町に位置する14階建て全109戸の規模。専有面積は約 70〜91平方b、価格は未定だが、坪単価は120万円になる模様。竣工予定は平成23年9月下旬。施工は佐田建設。

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 同社がニュースリリースを出したように、この物件は高崎市の「都心東地区再開発等促進地区」での開発事業で、中心市街地の空洞化を解消する「豊かな都市環境の形成を図る」ために建設されるものだ。市立東小学校、高崎幼稚園に隣接しており、総面積約2.1ヘクタールの敷地を3期に分けてマンションを供給する予定。今回はその第 1期分だ。敷地南側に約2,800平方メートルを公園を設置し、小学校との境界には全長約300メートル、幅約9.5メートルの緑道の整備を行い、高崎市に無償提供する。

 計画地は、大手デベロッパーが約700戸のマンションを計画していた日清製粉の工場跡地で、リーマンショックの影響で開発を断念したという経緯もある。

 大京の「前橋」でも書いたが、商都の高崎の市街地で坪単価120万円とはいかにも安いし、この1年間はほとんどマンションの新規供給はないそうで、いわば空白地。竣工までの向こう1年間に1カ月当たり10戸を売ればいい計算だから、売れて当然だと思うがどうだろう。

 基本性能・設備仕様は、同社が首都圏で分譲しているものと同等だ。ワイドスパンのファミリー向けが中心だ。市内のマンション市場は分からないが、おそらく水準以上なのだろう。

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 高崎駅に降りるのは久しぶりだった。酷暑のせいでもあるのだろうが、駅周辺に人通りの少ないのにびっくりした。視界に入る人々は数えるほどしかいなかった。みんな車で移動するのだそうだが、その車の姿も少なかった。デパートも閑古鳥が鳴いていた。地方経済が疲弊しているのを目の当たりにした。

 現地販売事務所でもショッキングな話を聞いた。周辺には「弓町」という住居表示があるように城下町の風情を残しており、隣接の「東小学校」はベビーブームの頃は2,000人も生徒がいたという。ところが、現在は約160人。1学年1クラスだそうだ。10分の1以下だ。

 市街地の活性化のためにも売れてほしいとは思うが、マンション購入支援策として税制面での優遇策などはないのだろうか。高崎も前橋も激化する都市間競争に勝ち抜くためにも、お互い手を携えて抜本的な街づくりを進めるべきではないか。

(牧田 司 記者 2010年9月3日)