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2009 年 中古マンション成約件数

神奈川と千葉で新築供給量を上回る逆転現象

 

 2009年の神奈川県と千葉県では中古マンションの成約件数が新築マンションの供給戸数を上回る逆転現象が起こった。

 東日本不動産流通機構のデータによると、2009年1〜12月の首都圏の中古マンション成約件数は東京都が14,393戸、神奈川県が8,291戸、埼玉県が3,987戸、千葉県が4,512戸で、合計31,183戸となっている。

 一方、不動産経済研究所が発表した首都圏の新規発売マンションのデータによると、2009年1〜12月の新規マンションの供給戸数は東京都が19,697戸、神奈川県が7,700戸、埼玉県が4,856戸、千葉県が4,123戸で、合計36,376戸となった。

 中古成約戸数と新築供給戸数を比較すると、神奈川県と千葉県の中古成約戸数が新築供給戸数をそれぞれ591戸、389戸上回った。東京都と埼玉県は中古成約戸数が新築よりそれぞれ5,304戸、869戸下回っている。首都圏全体では中古のほうが新築より5,193戸下回っている。

 詳しいデータはないが、都県別とはいえ中古マンション成約戸数が神奈川県と千葉県で新築マンション供給戸数を上回るのは初めてと思われる。

 不動産流通経営協会は、既存住宅流通量と新築住宅着工戸数の比較を毎年行っており、2009年の結果は3〜4月に発表される。中古住宅の成約件数の伸びと、新築住宅着工の落ち込み状況からすると、首都圏では中古流通量が新築着工戸数を上回る逆転現象が起きる可能性が高い。

(牧田 司 記者 2010年1月20日)