RBA HOME> RBAタイムズHOME >2010年 >


住友不動産相談役・安藤太郎氏が100歳で死去

 
  住友不動産株式会社相談役の安藤太郎氏(元取締役会長・社長)が平成22年5月9日、老衰のため死去した。享年100歳。喪主はご令室・安藤満壽子(あんどう ますこ)さん。

 通夜・葬儀は親族のみで執り行われた。後日、「お別れの会」を実施する予定。

◇     ◆     ◇

 不動産業界の名物男が亡くなられた。安藤氏とはここ4年ぐらいお会いしていないが、それまでは不動産健保組合や首都圏不動産公正取引協議会などの要職を務められており、総会などの会合に元気で出席されていた。 90歳を過ぎてもゴルフを楽しまれていたようだ。

 もう5年前になるが、健保組合の会合で奥さんとお2人で出席されており、ご挨拶したところ、奥さんから「第三企画? あなた、久米(信廣社長)さんとこでしょ」と声を掛けられたのには驚いた。奥さんは「外では安藤はどうか知りませんが、宅ではわたくしが一番偉いんです」と仰り、出席者を笑わせていた。

 安藤氏との思い出としては、記者が駆け出しの頃、インタビューをしたときのことが鮮明に思い出される。法大から阪神−巨人入りした江川卓氏が法大で活躍している頃で、「君ぃ、六大学野球に例えればうちは法政だよ。人気は早稲田や慶応に負けるかもしれないが、うちが一番強いんだよ。ワハハハ」と豪語された。いつもリップサービスを忘れない人だった。

 同社の売上高はその後も三井不動産や三菱地所に大きく遅れを取っていたが、本日(5月12日)発表された住友不動産の平成22年3月期決算によると、経常利益は4年連続1,000億円を突破。三井不動産と三菱地所に肩を並べるまでになった。

 ご冥福をお祈りします。

(牧田 司 記者 2010年5月12日)