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5月末まで予約満席の人気

住友不動産「シティハウス府中けやき通り」


「シティハウス府中けや木通り」完成予想図

 

 住友不動産が7月に分譲する予定の「シティハウス府中けやき通り」にモデルルーム見学予約が殺到している。見学を受け入れられるキャパシティは1日約20組だが、5月1日以降、5月末まで全て満席に達し、急きょ6月13日まで延期するほどの人気を呼んでいる。現地マンションギャラリー所長は「お客さまをお呼びできないのが悩み」などと贅沢な悲鳴をあげている。

 物件は、京王線府中駅から徒歩3分、府中市府中町一丁目の商業地域(容積率500%)に位置する地下1階、地上12階建て全140戸の規模。専有面積は約43〜87平方b、価格は未定。竣工予定は平成23年9月中旬。設計は協立建築設計事務所、施工は奥村組。

 来場予約が殺到している第一の要因は、駅近で、府中のシンボルにもなっている「馬場大門のけやき並木」沿いという「府中の一等地」という立地条件のよさだ。ケヤキ並木は、大国魂神社まで続く全長約600メートル、幅は中央の車道が7〜8メートル、その左右の遊歩道がそれぞれ約7 メートルもあり、建物のセットバック部分も含めると35メートルにも及ぶ。約160本のケヤキは樹齢1000年を超えると思われるものも少なくなく、史跡名勝天然記念物にも指定されている。車道は車の通りも少ない。市民は平気で車道を横切る。

 伊勢丹を始めとする商業施設が集積している利便性の高さが人気の要因の第2だが、市の財政が豊かなことから行政サービスが行き届いており、民間などの「住みやすさランキング」で全国トップクラスの評価を得ているのも人気を押し上げている要因だ。

 南西角住戸の87平方bのモデルルームもよくできている。「シティハウス」シリーズの新しい設備仕様を盛り込んだ第 1 号物件でもあり、タイル張りの廊下、大型のキッチン天板などが採用されている。ケヤキ並木に面した西向き住戸の窓は全て腰窓タイプ。

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 人気を呼ぶのは間違いないと見ていたが、5月いっぱいは予約も取れない人気になるとは思っていなかった。マンションギャラリーが建設されている場所は、かつて野村不動産や扶桑レクセルの人気マンションのモデルルームがあったところで、地元の人たちは「モデルルームの聖地」と呼んでいるそうで、験のいい場所でもある。

 問題は価格がいくらになるかだ。価格は公開されておらず、いくらになるか不明だが、記者は最低で坪単価270万円、妥当な価格として280〜290万円ぐらいに落ち着くのではないだろうかと読んだ。いまや新宿にもっとも近い特急停車駅の「調布」をしのぐ人気の府中の一等地マンションだけに坪300万円でも驚かないが、現在の市況からそこまではないだろう。

(牧田 司 記者 2010年5月10日)