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アキュラホームとジャーブネットは中小企業の羅針盤

 アキュラホームは4月14日、2010年2月期の決算を発表。売上高は30,928百万円(前期比11.1%増)と16期連続で増収となるとともに、営業利益は1,016百万円(前期比2264.9%増)、経常利益は1,154百万円(同849.6%増)、純利益は654百万円(同872.7%増)と大幅増益となり、いずれも過去最高益を更新した。

 昨年4月からは、創業30周年を記念して本体価格550万円(税込み)の企画型住宅「新すまい55」を販売。展示場の来場者数は前期比で24%増と大幅に伸び、受注棟数は1,648棟(前期比5.0%増)、完工棟数は1,367棟(前期比18.6%増)となった。

 全国の工務店を支援するビルダー開発事業部門の売上高は1,263百万円(前期比10.9%減)となったが、規模拡大を図るのではなく、会員の質的向上および連携強化に向けた新しい取り組みを推進し、昨年6月には、「長期優良住宅推進プロジェクト」を発足させた。

 プロジェクト参加171社全体で234棟の長期優良住宅普及促進事業の申請が受理され、国内の全受理棟数の5.3%を占めた。また、昨年8月には、全国13社の優良会員有志からなる「リーディングプロジェクト」を発足させ、ジャーブネット全会員が激動の中で勝ち残り、真のエクセレントカンパニーになる活動を展開した。

 2011年2月期は完工棟数は約1,400棟(前期比2%増)、売上高は316億円(前期比2%増)をそれぞれ見込んでいる。

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 記者は、同社を取材するようになって数年だが、この厳しい時期に16期連続で増収となり、過去最高益を達成したとは驚きだ。

 同社と全国工務店ネットワーク「ジャーブネット」が車の両輪として機能していることが増収増益の大きな要因だろう。それぞれの会社が独立性を保ち、支え、補完しあう組織は、強大な外敵から身を守る鳥や魚の群れに似ているように思う。それぞれの会社がまたしっかりした哲学を持っていることに感銘した。

 同社とジャーブネットは、単に住宅事業だけでなく、あらゆる業種の中小企業の羅針盤ではないだろうか。

(牧田 司 記者 2010年4月15日)