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「価格に見合う価値あり」 長谷工の「ブランシエラ浦和」


「ブランシエラ浦和」モデルルームに備えられているトーヨーキッチンのシステムキッチン


 長谷工コーポレーションは1月15日、分譲マンションとして初めて「長期優良住宅認定」を取得した「ブランシエラ浦和」のモデルルーム記者見学会・提携企業見学会を行った。

 見学会で最初に挨拶したのは同社都市開発部門の常務執行役員・吉田隆一郎氏で、技術について説明したのは同社技術推進部門の執行役員・河村順二氏、そして販売を担当する長谷工アーベストの販売の指揮を取るのが同社のエースの受託販売第四部門兼受注営業部部門長・遊佐康人氏だった。この日のために動員されたスタッフは総勢40人。

 この顔ぶれ・スタッフの数からも、同社グループがいかにこのプロジェクトに力を注いでいるかがうかがわれる。吉田常務は「長谷工グループが総力を結集したプロジェクト」と力を込めた。記者も現地を見て、モデルルームを見学して、説明を聞いて、間違いなくいい物件であることが確認できた。

 物件は、 JR京浜東北線浦和駅東口から徒歩9分、さいたま市浦和区前地3丁目に位置する18階建て全69戸。専有面積は約80〜131平方b。竣工予定は2011年5月末。

 技術的なことは難しく、記者もよく分からない部分があるが、要するに@耐久性・耐震性A維持管理・更新性B可変性・快適性Cアフターサービス――の4点で優れていることが長期優良住宅に認定された理由だ。記者の関心は売れるかどうかだし、同業他社の関係者もそうではないだろうか。

 見学会では、その肝心の分譲価格については明らかされなかった。遊佐氏は「ファジーな言い方で申し訳ないが、80平方bで5,000万円から6,000万円。価格に見合う、いやそれ以上の価値があることを確信している」と述べるにとどめた。その一方で「私は社内でマンション革命と呼んでいるぐらいだ」と、物件への強い思いを語った。

 坪単価にすると220〜240万円ぐらいで、西口に林立するペンシルタワーマンションと同じぐらいになりそうだ。敷地の南側は小公園で、その先は一種低層住居地域が広がる。この開放感は西口には望めない。もちろん基本性能・居住性能も西口のマンションには負けない。負けるのは賑わいだけだ。

 100平方bのモデルルームも水準以上だった。300万円以上もするトーヨーキッチンのシステムキッチンが備わっていたのには驚かされた。設備仕様も、西口の他社のものより総じて優れている。ワイドスパンのプランもいい。さらにいいのは、間取り・設備が選べる「E−label (えらべる)」だ。オプションで追加負担となっても住宅ローンに組み込めるようにしているのは同社だけだ。

 問題は、ユーザーがこの単価・グロスを納得するかどうかだ。この物件の場合、長期優良住宅にしたことで建築コストは13〜15%アップしたというが、遊佐氏が語ったように同物件の「価格に見合う価値」を訴え切れるかどうかにかかっている。早期完売しても記者は全然驚かない。見学予約はすでに120件を超えているという。


記者の質問に答える遊佐氏

長谷工コーポ 長期優良住宅認定第1号「浦和」分譲(1/7)

(牧田 司 記者 2010年1月15日)