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不動産協会と不動産流通経営協会

合同の「22年 新年賀詞交歓会」




挨拶する岩沙理事長(ホテルオークラで)

  不動産協会と不動産流通経営協会は1月6日、恒例の合同による「新年賀詞交歓会」を都内のホテルで開いた。関係者ら約900人が参加した。

 冒頭の挨拶に立った不動産協会・岩沙弘道理事長は、先に決定された「住宅取得等資金に係る贈与税非課税枠の拡大」について触れ、「1,500万円の非課税枠の拡大は、シニア世代の金融資産を活用して、若年層の住宅取得や子育て世代の住宅取得を促進させるもので、住宅着工の回復にもつながる大変有意義な措置」と評価した。「新築住宅の固定資産税軽減特例」措置については「むしろ恒久的制度とすべき」と注文した。

 続いて、わが国の厳しい経済情勢、住宅・不動産業を取り巻く環境などについて触れた。賃貸オフィス、分譲マンション、不動産当市市場などはいずれも最悪期を脱し、回復の兆しが見え始めたとし、国土交通省の成長戦略会議で「住宅・都市」分野が柱のひとつとして位置づけられたことを歓迎した。

 また、地域・都市の活性化は喫緊の最重要課題であるとし、「みどりの都市化を進めるために『環境』を価値創造の礎とし、われわれが誇る高い技術、ノウハウを発揮して新しい成長戦略を描こう」と会員各社に呼びかけた。


乾杯の音頭を取る不動産流通経営協会理事長・大橋正義氏

◇     ◆     ◇

 「政権交代」を受けて、来賓の挨拶にも異変が起きた。岩沙理事長の次に挨拶に立ったのは馬渕澄夫・国交副大臣(前原国交相の代理)で、その次が山口那津男・公明党代表。自民党総裁の谷垣禎一氏は3番目だった。記者もこの順番には驚いたが、どうも谷垣氏はやや遅れて到着したための措置のようにも映ったが…真相はわからない。

 馬渕氏は、慣れないためか「岩沙理事長」と呼ぶべきところを「岩沙会長」と間違えたが、「住宅・不動産は景気回復のエンジンになる」などと挨拶。23年度には建基法を改正することを示唆した。

 山口氏は、住宅版エコポイント制度の創設について触れ、「エコ住宅の新設については遡及適用(昨年の12月)すべきとしてきたことが通った」と歓迎。同党は太田あきひろ議長も顔を出した。

 谷垣氏は、 住宅取得等資金に係る贈与税非課税枠の拡大について「新政権もいいことをなさる」と会場を笑わせた。

 岩沙理事長は各党の代表・議長らと歓談し、当面は等距離外交≠貫く構えのようだ。政党代表らもこの日は呉越同舟=B

  
岩沙氏(左)と馬渕氏          左から岩沙、2人置いて谷垣、一人置いて太田、馬渕、山口の各氏

(牧田 司 記者 2010年1月6日)