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RBA 決勝トーナメント 水曜ブロック展望


抽選会場(ヒルトン東京で)

 RBA野球大会水曜ブロック決勝トーナメント1日目8試合が9月2日行われる。予選の戦いぶりから勝敗を占ってみた。( )内は記者のレーティング。

ちばリハウス(78)−三井不動産販売リアルプランセンター(82)

  
ちばリハウス畑中(左)とリアルプラン内田         ちばリ畑中(左)と横田

 力が接近したグループ対決となった。記者のレーティングはリアルプラン上位だが、リアルプランは予選で1試合しか行っておらず、調整不足が心配。日曜のリパークから移籍≠オたエース北地も「試合数が少なくストレスがたまっている」ともらしている。

 ただ、投手は北地のほかにも志保沢、安田らがおり、数の上では優勢だ。打線は安田、神、神田、北地、江川らが中心。打力はちばリハウスを上回る。

 対するちばリハウスは投げられるのは篠原ただ1人なのが不安。篠原は予選で 21 回を投げ自責点ゼロの防御率トップ。力でねじ伏せるタイプではないので、いかに守りきるかが課題だ。抽選会に出席した横田、畑中らも「守って勝つ」と守りに自信を見せている。

 打線は予選のチーム打率が.176と不振なのが気がかり。とくに昨年は大活躍した菅谷が大スランプ。小川監督を始めナインは「ゴルフのやり過ぎ。スイングがアッパーになっている」と、期待が大きいだけに言葉は辛らつだ。江田、横田らに負担がかかる。

コスモスイニシア横浜(84)−積水ハウス千葉西(62)

  
積水ハウス金子(左)と細見             コスモス村岡(左)と服部

 レーティング通りコスモスイニシアが優勢と見た。チームも「これまでで最強。今年こそドームへ」へと燃えている。投げられるのはエース鴛海だけだが、鴛海はスタミナもあり完投する能力がある。

 打線も好調だ。42歳の竹松が予選を終了した段階で打率.714でトップ。藤澤、福田、北野、佐久間ら3割打者も5人もいる。

 抽選会では、服部選手が「チーム初の合宿を明日(26日)から2日間、伊豆で張る。鴛海の調子はいま一つだが、チーム力をアップさせるのが目的」と語った。士気は最高潮だ。

 大会参加2年目で初の決勝Tに進出した積水ハウス千葉西は、打線が奮起してコスモスイニシアの鴛海を攻略したい。松岡、山内、大久保、押部、門ら3割打者も多い。八木−門の継投パターンが決まれば勝機も生まれる。

旭化成ホームズ(90)−リスト(85)


リスト山本(左)と旭化成三好
 
 
    
旭化成 左から鈴木監督、齋藤、佐々木、三好           リスト 左から渡辺、山本            

 いきなりレーティング1、2位の対決となった。対戦相手から判断すると、勝利したほうがほぼ4強入りを決める注目の 1 戦だが、総合力に勝る旭化成ホームズの優勢と見た。

 エース今野の肩痛が心配だが、予選では 1 度しか投げておらず、しっかり調整してくるはずだ。予選では平山が好投したが、やはり立ち上がりが不安。鈴木監督も「追う展開はいや」と先手必勝に出るはずだ。今野が登板すると見た。

 打撃陣は昨年より明らかにアップしている。北寒寺、佐藤盛の1、2番コンビに青木快、鈴木、深海、松本ら新人・若手が大活躍。ベテランの三好もクセモノぶりを発揮している。チーム打率は.338で決勝トーナメント進出16チームの中でトップだ。

 リストは八筬投手が一度も登板していないのが不安。予選は舟山、杉山、佐藤らが登板したが、強打の旭化成を抑えられるか。

 打線は、新人岩島の加入で得点力が大幅にアップ。海藤は2本塁打、11打点で2冠だし、翌週に結婚を控えた主砲杉山も元気だ。しかし、当欄既報の通り、この試合に勝てば、本人はもちろんナインも結婚式に出席する予定になっており、そうでなくても悩ましい問題なのに、最強チームと対決することになってしまった。負けて晴れ晴れと結婚式に臨みたくないはずだろうから、ここは必勝を期すか。

積水ハウス東京中央(68)−ミサワホーム東京(65)

  
積水ハ秋山(左)とミサワ柳下
               積水ハ 山崎(左)と秋山

 選手が揃えば≠ニいう条件付だが、わずかに積水ハウスが優勢と見た。幸い、「初戦は全員揃う」(秋山)ようだ。投手も中村純、堀田と2人いる。予選でチーム打率が .180 のように「バッティングが課題」(同)だ。

 ミサワホーム東京は、突如現れた救世主42歳の渡部投手頼みだ。安定感は抜群なので、打線がいま一つの積水ハウスを最小失点に抑えれば勝機が生まれる。規定打席不足ながら保田が打率 .625 と絶好調。古内、鈴木らも好調だ。

住友不動産販売(82)−ナイス(62)


ナイス横澤(左)と住友不販 古賀

  
住友不販 古賀(左)と越智              左からナイス城戸、野呂、横澤

 住友不販が優勢。「(浦学卒の新人)矢嶋は未知数だが、三井不動産販売リアルプランセンターさんとの練習試合で伊藤が好投した。月末だと選手が揃うかどうか不安だが、月初は大丈夫。過去も3連勝したときはベスト4まで行った」(古賀監督、越智マネージャー)と自信を見せる。

 劣勢のナイスは、エース岡本がどこまで踏ん張れるか。制球難を克服すれば最小失点に抑えられる。抽選会でも、捕手を務める野呂は「どんどんストライクを投げるようリードする」と語り、城戸監督も「芦沢も投げられる。打線は上向き」と虎視眈々だ。

すみしん不動産(62)−住友林業(83)


抽選くじを引くすみしん山根

 総合力で勝る住林が優勢だ。投手陣は稲田、柴田、西野、柴原と豊富で、試合規定が「7回戦または1時間 30 分」から「 7 回戦」に変更になりもっとも恩恵を受けそうだ。予選のチーム打率が .177 と不振なようにムラのある攻撃陣は懸念材料だが、遠藤、吉村、大坂、星など秘めた攻撃力はどこにも負けない。

 大会参加10回目にして初の決勝T進出を果たしたすみしんにとって、相手に不足はない。ここはあたって砕けろ≠セ。無心で戦えば勝機も生まれる。山根−田代のバッテリーの息があえば、住林打線を沈黙させられる。

 躍進の原動力となった山根投手(42)は「会社が八重洲なので、この1年間、毎週1回か2回、仕事が終わってから皇居を1〜2周(1周は約5キロ)走ってきた。走り込みの成果が出た。田代が捕手を務めるようになってよくなった」と、好調の秘密を打ち明けた。

 相手なりに戦う℃纉_のある住林の隙をつけば互角に戦える。

伊藤忠ハウジング(79)−東急リバブル(81)


リバブル大槻(左)と伊藤忠 杉山

   
リバブル 左から大槻、河野、石川        伊藤忠 左から杉山、面高

 記者のレーティング差はわずか3点。勝ち方≠知っているリバブルがやや優勢と見たが、「相手はどこでもいい。うちは挑戦者」(面高、杉山)と語り、強豪のリバブルとの対戦が決まったときも、「わくわくしてきた」と落胆するどころか万歳した伊藤忠の平常心≠ヘ不気味だ。

 勝って当たり前≠フ過重なプレッシャーがリバブルにかかるようだと波乱もありそうだ。勝者が4強入りしそうだ。

 リバブルは7回戦になって、遠藤−猪股の継投が生きてくる。2人とも投手出身でないが、堅い守りを背景に最小失点に抑える力がある。特に遠藤は予選終了段階で防御率ゼロ。ちばリハウス篠原とトップなのも心強い。

 打線は河野が絶好調。1番打者としてチームを引っ張る。かつてのRBAの看板打者岡住も予選で2発を放っている。

 伊藤忠は新人エース篠原の頑張りに期待。若いだけに完投能力はあるとみた。予選の防御率2.04通りに抑えれば勝機もある。打線は打力もある篠原ら若手が奮起すれば接戦に持ち込める。

 面白いのはリバブル岡住と伊藤忠杉山の対決。城西大卒の同窓で、RBAでも打力を競いあってきた。さすがに40歳前後になり衰えは隠せないが、どちらが健在ぶりを見せるか。

大和ハウス工業(66)−オークラヤ住宅(83)

 レーティング差は大きいが、オークラヤはRBAの看板投手小森が急性胃炎の病み上がりだけに不安がある。万全だと優位は動かないが、投げられないようだと互角と見た。オークラヤは選手の高齢化も進み、守りの不安も付きまとう。

 一方の大和ハウスは抽選会に出席した大原が「うちが勝てそうなチームはあるか」と不安をのぞかせたように、頼れる投手がいないのが気がかりだ。かつて旭化成ホームズを強打で破った攻撃力もすっかり影を潜めている。


夫婦で出席したミサワホーム柳下

 

(牧田 司記者 平成21年8月27日)