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第21回 RBA野球大会 開幕に向けてのメッセージ

スポーツに国境なし 交流促進に期待します

セルビア共和国大使館 特命全権大使 イバン・ムルキッチ

 RBA野球大会に「セルビア大使杯」が復活します。水曜ブロック、日曜ブロックの各準優勝チームが総合3位決定戦を行い、勝者にセルビア大使杯が贈られます。以下、セルビア共和国大使館特命全権大使 イバン・ムルキッチ氏のメッセージを紹介します。

 

 この6月に開幕することになったRBA 野球大会が第21回目を迎えたというのは、大変すばらしいことです。おめでとうございます。この第21回大会には、私ども駐日セルビア共和国大使館から大使杯をお贈りすることにしました。実は2000年の第12回大会にも大使杯をお贈りしましたので、再開したと申し上げたほうがよいでしょう。

 なぜセルビア共和国がRBA野球大会に大使杯をお贈りするかといえば、RBA野球大会の久米大会委員長が主宰しておられるRBA活動で、セルビア共和国が大変お世話になったことがあるからです。

 今から10年前、当時はユーゴスラビア連邦共和国と呼ばれていましたが、内戦のために子どもたちは大変厳しい境遇にありました。そのとき、RBAインターナショナルは、 「ユーゴスラヴィアの子ども達のためのチャリティコンサート」を 2回にわたって開催して、文具などを送って支援してくれました。 また、 2001年にはトッパンホールで「RBAコソボ・セルビアの子ども達のためのチャリティコンサート」を開催して、そのときの寄付金を大使館に届けていただきました。その寄付金は現地の小学生の運動靴になりました。

 バルカン地域は「ヨーロッパの火薬庫」とありがたくない名前で呼ばれることもありますが、それだけ私たちは平和を希求する気持ちは強く持っています。わが国セルビアは北海道とほぼ同じ大きさで、人口は750万人、北海道の1.4倍ぐらいです。 まだ観光地としてはあまり知られていませんが、 ヨーロッパとオリエント文明の十字路なので見所はたくさんあります。 首都ベオグラードはドナウ川とサバ川の合流地点にあり、ヨーロッパとアジアを結ぶ交通の要として発展してきた歴史ある街です。 セルビア正教の修道院巡りや、ドナウ川観光、ドナウ川のほとりにあるネアンデルタール人の住居跡や、ローマ帝国の遺跡など、見所はたくさんあります。

 スポーツには国境がありません。 日本ではあまり馴染みのないスポーツかもしれませんが、我が国ではサッカー、バスケットボール、バレーボール、テニスなどと並んで、水球は大変高い人気と実力を誇っています。残念ながら野球はまだまだ盛んではありません。だからこそ、 RBA 野球大会に大使杯をお贈りすることができるのをうれしく思っています。この大使杯授与を機縁として、日本の皆さんとセルビアが一層親しく交流することができるようになればと期待しています。大会にエントリーされたチーム、選手の皆さんの健闘を楽しみにしています。

2009年6月

セルビア共和国大使館
特命全権大使 イバン・ムルキッチ