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三井不動産 最悪市場でも長期経営計画に変更なし


挨拶する岩沙社長(マンダリンホテル東京で)

 

 三井不動産・岩沙弘道社長は3月19日、最悪の不動産市場環境下にあるにもかかわらず、同社が2007年度に発表した新たなグループ長期経営計画「新チャレンジ・プラン2016」(2007-16年度グループ長期経営計画)を変更しないと明言した。同日行われた同社グループ恒例の記者懇親会で語った。

 懇親会の冒頭で挨拶に立った岩沙社長は、「世界同時不況の中で、とりわけ日本は厳しい環境下にあり深刻の度を増している」と切り出し、分譲住宅市場や不動産投資市場の現状にふれ「マンションはモデルルーム来場者が増加し、在庫整理も進むなど明るい兆しもあるが、投資市場は機能不全に陥っている。市場の活性化は喫緊の課題」などと述べた。

 しかし、同社グループの業績が好調に推移していることから「当社グループの『新チャレンジ・プラン2016』の変更はない」と、計画達成に自信を見せた。

 「ビル・賃貸事業は堅調に推移しており、分譲事業も街づくりという高付加価値の取り組みが高い評価を得ている。今こそ都市再生・地域再生の内需拡大を進めなければならない。環境問題に対してもグローバルな対応が求められている」などと述べた。

 「新チャレンジ・プラン2016」では、それまでの実績を踏まえ、「ビジネスモデルを革新し、『成長性と収益性に富んだ三井不動産グループ』の進化とあるべき姿を目指す」としている。

(牧田 司 記者 3月23日)