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オール電化マンションは不況期でも高契約率キープ

東京電力が公表

 

 オール電化マンションの初月契約率は70%以上をキープし、通常のマンションの契約率より20ポイント高い――3月19日開かれた国交省の「第3回 不動産における『環境』の価値を考える研究会」に同研究会の委員を務める東京電力販売営業部部長・小林誠氏が参考資料として提出したデータ(出典:不動産経済研究所)だ。

 08年4月から9月までの首都圏のオール電化マンション(以下、電化)と通常のマンション(以下、通常)の初月契約率を比較したもので、4月の「電化」は約1100戸の販売戸数に対して契約率は71.1%となっており、「通常」は約1800戸に対して契約率は58.3%となっている。

 その後、9月までの「電化」の契約率は5月80.1%(通常67.3%)、6月78.8% (同60.3%) 、7月71.4%(同49.4%)、8月83.7%(同69.8%)、9月71.1%(同57.0%)となっており、いずれも「電化」が「通常」をほぼ20ポイント上回っている。

 オール電化に対する評価については、もっとも多いのが「火事の心配がなく安全・安心」で、次は「汚れない」、3番目に「環境にやさしい」だった。

 オール電化の期待度では、購入前の91%から購入後は95%に上昇しており、オール電化マンションが評価されていることが分かった。

 小林氏は「オール電化マンションは本当に環境(配慮)が評価されているのか知りたく、ユーザー約3000 件にアンケートした結果。今後も『見える化』を進めるため経済的評価などを定量的に示したい」と語った。

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 記者は、オール電化マンションと通常マンションの売れ行きにこれほど差があるとは思っていなかった。意外な感じがした。このほか立地、価格、事業主などのミクロデータも欲しい。そうでないと公平な評価ができないのではないだろうか。東京ガスの反論データも期待したいところだ。

 それはともかく、オール電化マンションのよさについては言うまでもないが、記者は通常のガス併用も悪くないと思っている。特に、調理ではIHとガスが併用できるのがもっとも望ましい。中華などはやはりガスを使用して中華なべをあおったほうが照りも出るし、美味しくできるような気がする。いくつかモデルルームで見たようなハイブリット<Lッチンが普及して欲しい。

(牧田 司 記者 3月19日)