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 “これはいい” コンフォートタイプ

三井不動産「三井ガーデンホテル四谷」3日オープン


3日オープンする「三井ガーデンホテル四谷」

 三井不動産グループは3月3日、“女性のホテル利用者の声”をもとに、女性スタッフが中心となり計画した「三井ガーデンホテル四谷」をグランドオープンする。オープンに先立って2日、報道陣に公開された。

 ホテルは、JR四ツ谷駅から徒歩3分の新宿区四谷一丁目に位置する地下1階地上11階建て全123室。ミュージアム一九九九株式会社が建築、建物を三井不動産が一棟賃借し、三井不動産ホテルマネジメントがホテルとして運営する。客室料金はモデレートシングル (16.5平方b ) が15,500円から、シャワーブース(バスタブ無)・洗面・トイレ独立のコンフォートシングル (17.5平方b) が16,500円から。

 特徴は、設計、インテリアデザイン、運営方針など女性スタッフが中心となり計画したもので、建物・内装などにベージュ系を多用しているほか、防犯性の高いエレベーターを採用。シングルルームは、バスタブタイプとバスタブなしのシャワーブース・トイレ・洗面独立型タイプの両方を用意。浴室には、カーテンが体に触れないようカーブレールを採用している。

 全米ホテルシェアNo.1のサータ社製ベッドやロフテー社と共同開発した高さ・硬さを選べる枕を採用。全室標準装備の26インチ以上の液晶テレビや空気清浄機、100メガバイトの高速インターネット(無料)、約110種類のコンテンツが視聴可能なビデオオンデマンド(有料)などグッズ、設備・仕様を充実させている。 1階にはイタリアンレストラン「PIZZA SALVATORE CUOMO 四谷」、地下1階にはワインバー&ショップ「BOTTEGA 四谷」を配置。

 挨拶に立った三井不動産ホテルマネジメント・松本邦夫社長は「昭和59年に第一号店をオープンして以来、今年1月には25周年記念を迎えた。この『四谷』は女性スタッフが中心となって開発した。細部にわたって女性の声を反映させた。これから来年秋に掛けて竣工する『札幌』『仙台』『上野』をあわせると17施設約4.500室の規模になる。今後も“記憶に残るホテル”を目指していく」と語った。

 稼働率は80%超を目指す。同社グループホテルの稼働率はこれまでほぼ80%台をキープしているという。

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 記者が“これはいい”と思ったのは、同社グループホテルでは初めて採用されたバスタブなしのシャワーブース・トイレ・洗面独立タイプだった。「バスタブを利用しない」という女性客の声を反映させたもので、ガラス張りのシャワーブースとトイレ、洗面所が分かれている。

 ビジネスホテルの水周りほど嫌なものはないと記者は考えている。いわゆる狭い3点セットになっており、シャワーを浴びるには一層狭いバスタブに入らなければならない。浴槽がすべるものもあるし、カーテンが圧力の加減で身体にまとわりつく。壁に腕が当たることもある。途中でシャワーから逃れられないのも辛い。湯を張り、身体を洗おうとすると湯がなかなか抜けない。そのまま洗うと泡だか垢だか髪の毛がバスタブに浮く。自分の垢とはいえ気持ちのいいものではない。 いつも嫌な思いをさせられるのがビジネスホテルだ。

 男性だろうが女性だろうが、この種のホテルを利用するのはビジネスか小旅行だろう。女性は知らないが、忙しいビジネスマンはまずバスタブに湯を張らないのではないか。バスタブなしのホテルは、「ホテル日航札幌」などにも導入されているようだが、今後人気を呼ぶのではないか。欲を言えば、中腰で寄りかかれるものがあればなおいい。シャワーブースの欠点は足の指や足裏が洗えないことだ。

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 女性専用の部屋には「美顔器」なるものまで備えられていた。いま人気だという。1日20〜30分ぐらい顔をくっつけると“きれい”になるそうだ。

 これについては批判すると怒られそうだが、そんな時間があれば、心を磨く努力をしたほうがいいと思う。顔は歳とともに衰えるものだし、心の美しい人は歳を経るごとに“きれい”になる。


シャワーブースタイプのシングルルーム


施設概要などの説明会場となった地下1階のワインバー

(牧田 司 記者 3月2日)