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伊藤忠都市開発 2〜3年後を見越した戸建て

「クレヴィアコート北山田」


「クレヴィアコート北山田」


 伊藤忠都市開発が2月21日から分譲を開始する都市型戸建て「クレヴィアコート北山田」を見学した。

 物件は、横浜市営地下鉄グリーンライン線北山田駅から徒歩13分、横浜市都筑区東山田2丁目に位置する全16区画で、土地面積は165.01〜171.47平方b、建物面積は107.41〜 128.22平方b。1期8戸が完成販売で、価格は7,150万〜8,740万円(最多販売価格帯8,300万円台)。構造は木造(2×4工法)2階建て。

見学しようと思ったのは、同社が 電気自動車対応や家事労働無料サービスについて ニュースリリースしたように、これまでにない商品企画の物件だったこともあるが、それ以前に建物が価格に見合う価値≠ェあるかどうかに興味があったからだ。

 物件を見学して、レベルの高い戸建てを供給しようという意欲が伝わってきた。ミニ戸建てとはレベルが全然異なる。土地面積が広いのはUR都市機構から土地を取得したためもあるようだが、エントランス・アプローチには高さ10メートルぐらいのシラカシなどを植樹するなど外構もしっかり造り込みしている。

 住戸プランでは、居室に光と風を取り込むために大きなパティオや吹抜けを設けているのが特徴で、オープンウッドデッキ、半地下駐車場などを設けるなど間口がやや狭い敷地条件を克服している。設備仕様レベルも、この種の建売住宅としてはレベルが高い。

 1月10日からモデルハウスをオープンしており、現在、来場者は約100件。販売担当者によると「比較的若い方が多いので価格的にどうかですが、来場者の評判はいい。学校もグラウンドもすぐ隣。物件の魅力をしっかり訴えて早期完売したい」と語っている。

 このほか、近い将来に訪れる電気自動車に対応して全住戸の専用駐車場に200Vのコンセントを設置したほか、セコムと提携して引越し時の片付け、家族旅行時などのポスト投函物の回収と家の見回り、換気扇・キッチン・バスルームの掃除、トイレ・洗面所の掃除など5つのサービスを合計 15 枚のチケットパックにして購入後3年間無料サービスを組み込んでいる。

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 同社はこれまでマンションではファミリークローゼットや超長期定期借地権、頭のよい子が育つ家≠ネどを供給して話題を提供してきた。

 都市型戸建ての供給事例は少ないが、今後供給を増やす予定だという。今回の電気自動車対応や家事労働無料サービスは、今後の供給増に備え、ユーザーニーズを探る意味でのトライで、即効的な効果よりは2〜3年後を見越した商品企画だと思う。電気自動車や家事労働サービスは間違いなく数年後に大きなビジネスになる。

(牧田 司 記者 2月20日)