RBA HOME> RBAタイムズHOME >2009年 >


「コミュニティ支援はラグビーだ」
管理協・黒住昌昭理事長の名言

 

 高層住宅管理業協会(理事長:黒住昌昭・大京アステージ会長)は2月18日、恒例の理事会報告会6記者懇親会を開いた。黒住理事長は、30周年記念事業として@絵画コンテストA防犯活動B防災訓練C節電キャンペーン――などの社会貢献活動を行うほか、10月20日に帝国ホテルで記念式典(絵画コンテスト表彰式含む)、記念講演を11月9日(東京)、11月25日(大阪)でそれぞれ行うことを発表。地デジ対策についても、NHKなどの支援を受け対応していくと述べた。

◇    ◆    ◇

 黒住理事長の話はいつも面白い。 今回も名言が飛び出た。

 私見ですがと断った上で、管理組合や自治会のコミュニティ活動支援について語った言葉だ。

 「わたしは騒音問題にもペット問題にも住民同士のトラブルに対してバレーボールをやっちゃいかん。ラグビーをやれ≠ニいっています。バレーボールを批判する意味じゃありません。仕事の取り組み姿勢についてです。つまり、バレーボールは相手の球(声)をブロックしちゃう。これをやっちゃいかんと。ラグビーのように球(声)を全て受け止める。そして、その球を誰か適任者にパスすればいいんだと。そのような活動はコストもかかるかもしれないが、やがてそれが強みになり、差別化につながっていく」と。

 さらに、建て替え問題にも触れ、「5分の4の合意形成は容易なことではない。これからは、例えば子どもが独立し、ご主人が亡くなった一人暮らしの方などに一人ひとりに1LDKの提案などをやっていくべき。ビジネスにつながらなくてもいい。コンサルとしてよりよい快適な生活提案をやっていくべき」とも語った。

◇    ◆    ◇

 いかにも黒住氏らしいたとえ話だ。記者は以前、黒住氏の人柄についてある方と比較したことがある。ある方が日本刀なら黒住氏はノコギリかキリ、ある方が柔道の一本背負いなら黒住氏は寝技だと思った。ラグビーも同じだ。あらゆる球(声)を全て受け、対応策を考える柔軟性はビジネスマンとしてもっとも必要なことかもしれない。

 管理会社の経営者がこのような姿勢に立ち切れれば、管理会社の仕事は劇的に変化するはずだ。専有部分はアンタッチャブル≠ネどといって相隣関係に首を突っ込むことを避けたり、建て替え、買い替え問題などに背を向けたりするから、いつまでたっても区分所有者から信頼を得られないのだ。

(牧田 司 記者 2月18日)