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中古マンション成約件数

神奈川と千葉で新築供給量を上回る逆転現象

 

 新築マンションの供給激減と中古マンションの取引が活発化していることから、神奈川県と千葉県では中古マンションの成約件数が新築マンションの供給戸数を上回る逆転現象が起こっている。

 東日本不動産流通機構のデータによると、今年1月〜11月の中古マンション成約件数は東京都が13,413戸、神奈川県が7,679戸、埼玉県が3,735戸、千葉県が4,189戸となっている。

 一方、不動産経済研究所が発表している首都圏の新規発売マンションのデータによると、今年1月〜11月の新規マンションの供給戸数は東京都が16,908戸、神奈川県が6,567戸、埼玉県が3,899戸、千葉県が3,755戸となっている。

 双方のデータを比較して分かるように、神奈川県と千葉県では中古マンションの成約件数が新築マンションの供給戸数を上回っている。その差がかなりあることから、12月の結果を待つまでもなく神奈川県と千葉県では暦年で中古マンションの成約件数が新築マンションの供給戸数を上回ることがほぼ確定した。

 埼玉県は新築のほうが中古を上回っているが、その差はわずか164戸。12月に逆転する可能性もありそうだ。

 東京都は新築のほうが約3,500戸上回っており、こちらの逆転はなさそうだ。

 全体では新築が31,129戸で中古は29,016戸。その差は約2,100戸。新築の着工件数が激減しており、来年には中古の成約件数が新築の供給戸数を上回る逆転現象が全都県で起こる可能性が出てきた。過去、中古マンションの成約件数が新築マンションの供給戸数を上回ったことはないと見られる。

(牧田 司 記者 12月21日)