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200年前の江戸を活写した絵巻「煕代勝覧」の複製壁画

三越前駅地下コンコースに30日から公開


一般公開に先駆け報道陣に公開された絵巻

 三井不動産・名橋「日本橋」保存会・日本橋地域ルネッサンス100年計画委員会の三者は11月30日、1805年ごろの江戸日本橋から今川橋までの大通りを俯瞰した絵巻「煕代勝覧」の複製絵巻を三越前駅地下コンコース壁画として一般公開する。

 「煕代勝覧」とは、「光り輝く素晴らしい景観」と言う意味で、文化2年(1805年)頃の江戸日本橋から今川橋までの大通り(約700メートル)を俯瞰した絵巻。作者は不明で、教科書にも登場する山東京伝の作品ではないかともいわわれている。原画はベルリン国立アジア美術館に所蔵されている。

 壁画は、原画を1.4倍に拡大したもので、複製画に使用された紙は千年の歴史と伝統があるといわれる「小津和紙」が使用されている。全体の長さは16.8メートル、幅1.53メートル(原画は縦43センチ、長さ12.3メートル)。

 沿道にある越後屋(三井グループの前身)を始めとする88軒の問屋や店、行き交う1,671人の人々、犬20匹、馬13頭、牛4頭、猿1匹、鷹2羽などが生き生きと描写されている貴重な絵巻だという。複製画の展示は、3者などの活動によって集められた浄財によって実現したものという。

 30日は11:00からの事業者の挨拶に続いて、11:30に除幕式が行われる。

  

(牧田 司 記者 11月27日)