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申込が殺到 同業他社の営業マンも買う

伊藤忠都市・大京・京阪電鉄不「イクサージュ目黒」


「イクサージュ目黒 グランデビューステージ」完成予想図

「アンバランスな中に美のバランスを求めた」外観


  申込が殺到している伊藤忠都市開発(事業比率45%)、大京(同)、京阪電鉄不動産(同10%)の3社JVマンション「イクサージュ目黒 グランデビューステージ」を見学した。

 物件は、東急目黒線不動前駅から徒歩5分、または山手線目黒駅から徒歩12分、目黒区下目黒3丁目に位置する11階建て全203戸の規模。専有面積は約26〜65平方b。現在登録受付中の第1期3次(82戸)の専有面積は約38〜65平方b、価格は2,740万〜6,290万円(最多価格帯3,200万円台)、坪単価は275万円。竣工予定は平成22年3月5日。施工は間組、設計はIAO竹田設計。

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 いつものように、現地までの道すがら単価を考えた。アクセスのよさからして優に坪 300 万円は超えてくると考えた。そして現地を見た。山手通りから一歩入ったところで、周囲の環境はまずまずだったが、建物もかなり建て込んでおり下方修正≠オた。坪300万円でも驚かないが、ひょっとしたら280〜290万円ぐらいかもしれないと。

 建物はかなり出来上がっていた。コンクリートの打ち放しに印象的なアルミの化粧パネルが貼り付けてあり、いかにもデザイナーズマンションらしい雰囲気がある外観だった。「どの角度から眺めても、一つとして同じ表情を持たないアンバランスな中に美のバランスを求めた」とパンフレットは謳っている。

 そして、現地販売事務所の担当者から単価を聞いて驚いた。坪275万円は中古に近い価格だ。そこでまた考えた。「よほど設備仕様を落としているのだろうと」

 しかし、モデルルームを見学して、設備仕様レベルの高いのに再び驚いた。何と建具・面材は突き板仕上げになっていた。5種類のインテリアセレクトプランの中には、大京のフラッグ・シップザ・ライオンズ≠ニ同等レベルのドアも採用されていた。

  
中庭(完成予想図)           外観(完成予想図)            

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 住棟配置はコの字型で、メインは東向きと西向き。26〜30平方b台の西向き住戸91戸は先月末から先着順で販売されておりほとんど完売とか。40平方b台の東向き55戸と65平方b台中心の南向き57戸が抽選となるが、すでに東向き住戸は1倍以上の競争倍率になっているという。

 人気の要因は、やはり単価の安さとグロスの安さだろう。目黒区は家賃相場が23区内で3番目に高いそうで、女性単身者の居住比率も高いという。このため、賃貸からの脱出組が圧倒的に多いようだ。デザイナーズマンションとしたのも、このようなニーズを満たすためだ。仕事を終えた単身女性の見学が平日の7時以降でも毎日20人ぐらいあるという。

 驚いたのは他にもある。売主の社員はいうまでもなく、同業他社の営業マンもかなり申し込んでいるという。投資需要もあるようだ。

 この分だと、販売開始1カ月ぐらいで完売ということも十分ありうる。販売担当者は「朝から晩までよく働いています。休む暇もないぐらい」と嬉しい悲鳴をあげていた。リーマン・ショックの影響で閑古鳥が鳴いていた昨年の今ごろとは様変わりしている現場もあるということだ。

(牧田 司 記者 11月13日)