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三菱地所「スタイルハウス目黒緑が丘」が即日完売


「スタイルハウス目黒緑が丘」完成予想図

「分譲マンションでは味わえない満足感と達成感」 坂本所長

 グッドタイミングとはこのようなことを言うのだろう。記者は10月16日、三菱地所の自由設計マンション「スタイルハウス目黒緑が丘」を取材した。このマンションは10月10〜11日に登録申込が行われ、全19戸に対し登録が39件あり、最高5倍、平均2.1倍の競争倍率で即日完売した。取材の目的は販売好調≠フ記事を書くことにあった。グッドタイミングとは、それが叶えられたからだ。

 記者は、同社がこのマンションのプロジェクト始動に関して7月にニュースを発表した段階で、「これは売れる」と確信めいたものがあった。しかし、ニュースリリースを引き写して記事にするより、きちんと取材して記事にしようと思った。それが今回だった。

 物件は、東急東横線都立大学駅から徒歩9分、または自由が丘駅から徒歩14分、目黒区緑が丘1丁目の第一種低層住居専用地域に位置する3階建て全19戸の規模。専有面積は約55〜106平方b、価格は4,880万〜1億1,980万円。竣工予定は平成23年2月下旬。設計・施工は三菱地所ホーム。

 「スタイルハウス目黒緑が丘ギャラリー」所長・坂本将治氏(35)が「良好な住宅街で、自由が丘も徒歩圏、価格的にも、ここ数年の中では比較的リーズナブルなもので、しかも自由設計というのが評価された」と語ったように、人気の要因はこの言葉に尽きる。

 現地間でのアクセスは、駅から続く呑川緑道を歩き、一歩入った高台。低層マンションや邸宅が並ぶ大変閑静な住宅街の一角だ。

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 即日完売の記事が書けることは嬉しいのだが、もっと嬉しかったのは、この自由設計マンションについて坂本氏から「家とはなにか」「CS(顧客満足)とはなにか」についてなど、本質的な話を聞けたことだ。坂本氏は次のように語った。

 「契約後の2〜3カ月間、建築士の方と5〜 6 回にわたってプランをつめていきますが、購入者の方は、それこそ千差万別。全て自分の希望通りにしたい方もいらっしゃいますし、標準プランに少し手を加えるだけの方もいらっしゃいます。この間、時間も手間もかかります。

 しかし、戸建て注文住宅を造るのと同じように、お客さまと一つひとつきちんと話しあってライフスタイル、ライフステージに応じたプランを確定するプロセスを経ることが大事なんです。だんだんと出来上がっていくワクワク感、期待感は非常に大きいし、実際に住んだときのお客さまの満足感やわれわれの達成感は分譲マンションでは味わえないものです。

 CSとはこんなところにあるんじゃないかと思いますし、うち(のような大手)だから出来る仕事だと思います。結果(利益)はあとからついてくると確信しています。宣伝しなくても、事業として伸びていくことを願っています」

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 坂本氏の話を聞きながら、同社グループの三菱地所ホームの東京西事業部武蔵野ホームギャラリー・鈴木正人所長から今年5月に聞いた話を思い出した。

 今回の「目黒緑が丘」の設計・施工は三菱地所ホームだ。坂本氏と鈴木氏の話を結びつけて点が線になった。このような地道な仕事がブランド構築に大きな力を発揮することが記者にも分かった。

 同社の自由設計マンションは、平成16年3月完成の第一号「洗足池スタイルハウス」から数えて今回は7棟目だ。

(牧田 司 記者 10月20日)