RBA HOME> RBAタイムズHOME >2009年 >


野村不動産 「エンパイアコープ」の建て替え

「プラウド新宿御苑エンパイア」 分譲


「プラウド新宿御苑エンパイア」完成予想図

 

 野村不動産は7月16日、民間分譲マンション草創期に分譲された「エンパイアコープ」の老朽化に伴う建て替え事業マンション「プラウド新宿御苑エンパイア」の記者発表&内覧会を行った。

 物件は、 JR 総武線千駄ヶ谷駅から徒歩6分、または信濃町駅から徒歩8分、新宿区大京町に位置する13階建て全93戸(分譲住戸35戸、事業協力者住戸54戸、事務所4戸)。専有面積は約66〜125平方b、予定最多価格帯は9000万円台、ボリュームゾーンの坪単価は500万円超となる見込だ。入居予定は平成22年7月下旬。企画・基本設計・設計監修は一級建築士事務所・ハウ、設計・監理・施工は大成建設

 従前の「エンパイアコープ」は昭和38年に分譲された地上7階、地下1階建て、総戸数69戸の新宿御苑に面したマンションで、当時としては最上級ホテルにしかなかった冷暖房や給湯器が標準で装備された高級マンションとして話題となったという。

 平成10年に建替委員会が発足し建て替えの検討が始まったが、都の景観保全指導や新宿区の「絶対高さ制限」条例により、計画は難航していたが、平成18年6月、同社が事業協力者として参画し、都の日影規制緩和や新宿区の高さ制限緩和の認定を受け事業化にこぎつけた。

 総専有面積は従前の4,925平方b(約1,490坪)から7,387平方b(約2,234坪)になる。

 モデルルームはオーソドックスなもので、オーダーメイド対応も行うことから2戸1≠フ希望もあるという。すでに約3000件の問い合わせがあるという。

◇    ◆    ◇

 記者は、「エンパイアコープ」は全然知らなかった。売主は「東京コープ」で、原宿にある「コープオリンピア」と同じ売主と聞いてなるほどと思った。

 当時、分譲価格は1000万円前後で、購入者の中には「松涛の戸建てかこのマンションか」と考えたそうだ。昭和31年に完成したわが国の民間マンション第1号「四ツ谷コーポラス」はメゾネットタイプで300万円台だったと記憶しているが、それと比べても3倍の高さだ。四ツ谷コーポラスも名士がたくさん住んでいたが、「エンパイアコープ」はけた違いの富裕層が住んでいたのだろう。

 野村不動産は7年前、坪単価370万円ぐらいの、やはり御苑が展望できるマンションを分譲して人気になったが、客層が全然異なるという。

  前回は「新宿1丁目」の新宿御苑に近接したマンションであるのに対し、今回は「外苑周辺」の新宿御苑に隣接したマンションとして評価されているようだ。立地条件を考えれば、坪500万円は安いか。


モデルルーム リビング

(牧田 司 記者 7月17日)