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三井不と野村 「幕張ベイタウン」でレベル高い争い

   
「幕張アクアテラス」(左)と「パティオス19番街」(完成予想図)

 

 千葉・幕張ベイタウンでいま2つのレベルの高いマンションが分譲されている。三井不動産レジデンシャル他「幕張アクアテラス」と、野村不動産他「幕張ベイタウン パティオス19番街」だ。

 幕張ベイタウンは、JR京葉線海浜幕張駅圏にある面積積約84ヘクタール、計画人口約26.000人、計画住宅戸数約9.400戸の大規模なもので、官民が共同して街づくりを進めてきた。1995年3月に入居が開始されて以来、2008年3月末時点で8,190戸が供給され、約22,800人が住む街になっている。

 街並みガイドラインに沿って住棟を街路沿いに配列した沿道型建築とし、建物の低層部に商業・業務系施設を配置しているのが特徴だ。外観デザインもユニークなものが多く、今では「新浦安」とともに千葉県でもっともポテンシャルの高い住宅エリアとして知られている。

 「幕張アクアテラス」は、京葉線海浜幕張駅から徒歩20分、またはバス7分徒歩1分、千葉市美浜区打瀬3丁目に位置する14階建て全252戸の規模。専有面積は約86 〜134平方b、期間30年(更新可)の転借地権付きで、坪単価は160万円。月額地代は11000円〜17100円。施工は鴻池組、竣工予定は平成22年6月中旬。売主は三井不動産レジデンシャルのほか清水建設、興和不動産、鹿島建設。

 幕張ベイタウンの南端に位置し、平均居住面積が100平方b以上、8.5メートルのワイドスパン、奥行き3メートルバルコニー、ビューバスタイプなどがある。敷地の中庭には6つの共用施設「キューブ」が設置される。

 「パティオス19番街」は、JR京葉線海浜幕張駅から徒歩18分、またはバス5分徒歩1分、千葉市美浜区打瀬2丁目に位置する6階建て全150戸の規模。専有面積は約80〜108平方b。価格(坪単価)は未定。期間30年(更新可)の転借地権付き。施工は前田建設工業、竣工予定は平成22年3月上旬 。売主は野村不動産のほか、JFE都市開発、MID都市開発、住友商事、東方興業。

 最大の特徴は、1 〜22まであるパティオス街区のうちの最終分譲である点で、坪単価は前者より十数万円高くなる模様だが、専有面積は100平方b以下がほとんどなのでグロス的には前者と同じぐらいか。野村不動産が開発した「ラクモア」も採用されている。

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 マンションの現地販売事務所は、双方が同じ敷地内にある。いわば呉越同舟≠セ。平成6年の「パティオス」第1期分譲も1〜6番街が同時にしかも同じ敷地内に販売事務所が設置されていた。バブル崩壊のショックから立ち直り始めた頃で、平均競争倍率が数十倍に達したのをよく覚えている。

 あれから15年。「幕張ベイタウン」は好不況の波は多少受けてきたが、「新浦安」駅圏とともにコンスタントに売れてきた。

 今回は100年に一度≠フ大不況下での分譲であり、5000万円を突破してくる価格帯だけにすぐに売れるというわけにはいかないだろうが、中長期的に見たら買い≠セ。双方とも住宅としてのレベルが高い。

 「幕張アクアテラス」のシアタールームは、砂浜をイメージさせるためか床も壁もソファも全て白くてふかふかするシート張りになっているのが面白い。

(牧田 司 記者 6月22日)