RBA HOME> RBAタイムズHOME >2009年 >


住戸プランがいい 
ジョイント・レジデンシャル不動産「アデニウム押上」


完成間近の「アデニウム押上」

 

 ジョイント・レジデンシャル不動産が分譲中の「アデニウム押上」を見学した。

 物件は、東京メトロ半蔵門線押上駅から徒歩17分、または東武鉄道東武亀戸線小村井駅から徒歩4分、墨田区文花三丁目に位置する8階建て全83戸の規模。現在分譲中の最終期(6戸)の専有面積は約60〜76平方b、価格は3,210万〜4,630万円(最多価格帯3400万円台)、坪単価185万円。設計・監理は長谷川建築企画、施工は新日本建設。竣工予定は平成21年7月下旬。

 分譲開始は昨年10月。リーマンショックで市場がばったり止まった時期だったが、コンスタントに来場者を集め、現在、残りは10戸前後。現在の市況を考えれば、極めて順調に売れている。

 東武亀戸線小村井駅圏というマイナーなエリアだが、再開発が進む曳船までひと駅、東京スカイツリーの建設が進む押上へも至近距離にあるという立地条件が人気の要因だ。

 現地は準工地域だが、嫌悪施設もなく向島警察署に隣接。幹線道路から一歩入った住宅やマンションが建ち並ぶエリアにある。

 二重床・二重天井の基本性能、設備仕様は普通だが、住戸プランがいいのが特筆できる。建物は南向き中心のコの字型で、ワイドスパンが中心。専有面積約66平方bの南向き住戸が13戸あるが、スパンは約9メートルだ。専有面積約76平方bのプランもスパンは約7.1メートル。このほか60平方b台のコンパクトタイプも、居住性を高める工夫がなされている。

 デザイン性を重視した最上階86平方bのモデルルームのできもいい。駐車料金が無料というのもインパクトがあるようだ。

◇     ◆     ◇

 物件の販売を担当している同社第三営業部営業一課主任・谷野真太郎氏(29)は、「残りはわずかなので、今月末か、完成までには売れると思っていましたが…会社更生法の適用申請にはびっくりした。しかし、われわれがじたばたしてもしょうがない。私自身、会社再建中のエルカクエイに入社したのは平成15年。まさか2度も同じような経験をするとは思いませんでしたが、当時も仕事をする上でどうってことありませんでした。粛々と販売するだけ」と語った。

 会社更生法の申請は大きな試練だが、同社は前期下半期だけでも約900戸のマンションを販売している。最前線に立つ営業マンはどうすれば売れるか≠ニいうことを学んだに違いない。マンション販売に特化して出直して欲しい。


谷野氏(モデルルームで)

(牧田 司 記者 6月3日)