横浜マリンタワー リニューアルオープンしたが… ライトアップされたマリンタワー
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横浜市の「マリンタワー再生事業」の事業者に選ばれているリスト(北見尚之社長)は5月21日夜、事業構成員になっているゼットン、横浜エフエム放送、ティケイスクエアとともに「リニューアル オープニング・レセプション」を開いた。招待客約4,000人がリニューアルなったカフェ&ダイニング、プレゼンルーム、レストラン、展望台などを見学した。マリンタワーは5月23日オープンする。 同事業は、横浜市の開港150周年事業の一環として19年6月、応募があった4社の中からリストが事業者に選定され、改修工事が行われてきた。山下公園地区の新しい街づくりと周辺地区の活性化のシンボルとして位置づけられている。 当日は、中田宏横浜市長も訪れ、「市の施設と思えないほどセンスのいい建物が完成した。これまでは 1 回行けば十分というものだったが、これからは市民が何回でも訪れる施設になる」と語った。 北見リスト社長は「地域活性化のため少しでも貢献したい。観光客が増えることにも期待したい」と述べた。 中田横浜市長 北見社長(右)と伊東専務 レセプション会場 ◇ ◆ ◇ 記者は19時過ぎ、ついでに隣接する「山下公園」を見に行った。山下公園といえば、日比谷公園や新宿西口中央公園などとともに格好のデートコースだと思っていた。みなとみらいの夜景を眺め、波の音を聞きながら愛をささやきあうには最高の舞台だと信じている。さぞや若者で溢れているだろうと思った。 ところが、全然そうではなかった。若者の姿はほとんどなく、家族連れや中年の人がチラホラ見えるだけだった。あまりにも暗いのにも驚いた。適度の明るさがあるから安心して愛を語れるのだ。暗闇では相手の表情もわからないし、何よりも怖い。 そこで、おそるおそる家族連れの人に聞いた。「どうしてこんなに寂れているのか」と。 長く横浜市に住んでいるというその家族は「休日はたくさん人が集るが、夜間はこんなもの。以前は屋台がたくさん並んだが、最近は規制でダメになった。路上駐車も認められなくなった。みんな、みなとみらいや中華街、赤レンガ倉庫のほうが魅力を感じている」と答えてくれた。 マリンタワー再生事業は成功して欲しいが、これだけではいま一つインパクトに欠ける。地域全体を活性化させるためにも山下公園の再生が必要ではないか。これほど恵まれた観光資源はそうない。活かさない手はない。招待客で賑わったマリンタワーとは対照的に、周囲の商業施設にはあまり人が入っていなかった。 山下公園から横浜ランドマークを臨む(右端は氷川丸) |
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(牧田 司 記者 5月22日) |