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モリモト「クレッセント大倉山レジデンス」

残り8戸 完成完売へ


「クレッセント大倉山レジデンス」完成予想図

 

外観は「ヒエラルキー手法」を採用 

 モリモトの「クレッセント大倉山レジデンス」を見学した。物件は、東急東横線大倉山駅から徒歩12分、横浜市港北区大倉山五丁目に位置する7階建て全55戸の規模。専有面積は約57〜77平方b。竣工予定は21年7月末。

 昨秋から分譲されており、残りは8戸のみだ。来場者は約450件。竣工までに完売できるメドが立った。同社が民事再生申請をして一時販売を中断していたが、ここに来て順調に売れているという。

 記者は、同社のマンションを年間10棟ぐらい見学しているので、特段この物件について紹介することもないが、面白いのは外観だ。

 記者は知らなかったのだが、このマンションでは、バルコニー面のガラスパネルが下層階から上層階に向うに従って面積が増す「ヒエラルキー手法」がとられていることだ。ヒエラルキー≠ネる言葉はヒットラーの独裁政治やスターリン体制を表す階級社会のことかと思っていたが、建築の世界でも使用されているようだ。確かに、各フロアのコンクリート部分はピラミッドのような構造になっている。

 下層階はプライバシーの問題もあり、バルコニー全面をガラス張りにすることはできないが、上層階はそのような心配もないからそのような手法がとられたのだろう。

 現地は、同じような中層マンションが10棟以上建っているエリアの一角で、住環境はまずまずだ。住戸プランは比較的コンパクトなものが主流になっている。

 同社は、日本政策投資銀行、年金基金を中心とした国内機関投資家等が出資するファンドを運営しており、企業再生にも多くの実績を有しているという株式会社ジェイ・ウィル・パートナーズをスポンサーに、再生計画案が作成され、債権者集会での可決、東京地方裁判所による認可を受けて再生計画がスタートすることになっている。

 これまでと同じようなレベルの高いマンションを分譲し続けることを期待したい。

(牧田 司 記者 5月12日)