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住友不動産 3月期決算 12期連続増収 12期ぶり減益

 12期連続の増収、12期ぶりの減益――住友不動産は5月12日、平成21年3月期決算を発表。ビル事業が大幅な増収増益となったため売上高は6,952億円(前期比0.5%増)と12期連続して増収。一方で、不動産販売事業や流通事業が減収減益となったため営業利益は1,463億円(同△5.3%)となり、支払利息が増加したため経常利益は1,135億円(同△9.3%)とそれぞれ12期ぶりの減益となった。また、たな卸資産評価損137億円、投資有価証券評価損141億円など合計353億円の特別損失を計上したため当期純利益は462億円(同△26.8%)となった。

 セグメント別では、不動産賃貸事業は賃貸資産の9割以上が集中する東京のオフィスビル市場が堅調で売上高2,983億円(前期比6.7%増)、営業利益1,053億円(同12.8%増)となった。「住友不動産飯田橋駅前ビル」「住友不動産西新宿ビル5号館」など当期竣工ビルもほぼ満室で稼働している。3月末の空室率は5.1%(前期末3.8%)に上昇した。

 不動産販売事業は、マンション、戸建、宅地の合計で4,008戸(前期比265戸増)を販売したが、1戸当たりの平均価格と営業利益率が低下したため売上高1,912億円(同△1.2%)、営業利益307億円(同△28.1%)と減収減益。完成在庫は1,549戸(前期末1,126戸)と増加した。

 不動産流通事業は、主力の仲介事業で仲介件数、取扱高・取扱単価ともに前期を大幅に下回った結果、売上高431億円(同△26.4%)、営業利益87億円(同△56.3%)と減収減益。店舗数は5店舗を新規出店し、当期末現在で全国計243店舗となっている。

 次期の業績予想は売上高7,200億円(前期比3.6%増)、営業利益1,360億円(同△7.1%)、経常利益1,000億円(同△12.0%)、当期純利益510億円(同10.4%増)を見込んでいる。

(牧田 司 記者 5月12日)