RBA HOME> RBAタイムズHOME >2009年 >


「買い時感」回復 長谷工アーベストの調査

記者も「凄く売れている」実感

 

 長谷工アーベストの調査として、マンションのモデルルーム来場者の買い時感が07年1月の水準まで回復していることを業界紙が一斉に報じた。調査は、同社が首都圏で受託販売したマンションの「モデルルーム来場者」と「首都圏居住者(モニター)」を対象にした「顧客マインド調査」で、今年4月時点のものだ。

 調査によると、モデルルーム来訪者の37%が、モニターの28%がそれぞれ「買い時」と回答。買い時感は08年月の12%を底に上昇しているという。買い時の理由としては「金利安」「価格安」「税制優遇」だという。

 07年1月といえば、価格上昇が著しく、ユーザーもどんどん買い上がっていた″で、今回はデベロッパーがどんどん売り下げた′級ハだけに、複雑な思いだが、記者も販売現場を取材したり各社の話を聞いたりして「ものすごく売れている」と実感している。

 各社の販売状況は驚くほどだ。

 先日、大京の超長期住宅先導的モデル事業に採択された「ザ・ライオンズたまプラーザ 美しが丘」の記者発表会の席上、同社業務執行役員・立石恭司氏は「前期上半期の契約戸数は約2.600戸だったが、下半期はグループ全体で1.6〜1.7倍の4.000戸に上った。完成在庫も3月末で400戸を切った。『亀戸』は下期だけで400戸を超える契約をあげた。3月末で数十戸しかない。ゴールデンウィークまで完売できるメドが立った」と語った。

 野村不動産ホールディングス・鈴木弘久社長も、先に行われた記者懇親会で「前期のマンション完成在庫は1年前の275戸より10戸減らした。前期比で完成在庫を減らすところは一握りもないだろう。企画力、販売力が生きた」と胸を張った。

 フージャースコーポレーションは、この1〜3月だけで330戸のマンションを契約した。アンビシャスもこの1年間で500〜600戸を販売した。ジョイント・コーポレーションも下半期だけで約900戸を販売し、在庫は約150戸に急減させた。

 問題はこれからだ。市場が激変してから着工されたマンションの販売も始まっているが、設備仕様のレベルが低いものも少なくない。低価格・低レベル<}ンションが果たして売れるのか。

(牧田 司 記者 4月27日)