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人間の力が試される戦いに挑む

サンフロンティア不動産・堀口智顕社長の決意


堀口社長

 京セラの創業者・稲盛和夫氏が主宰する「盛和塾」の熱心な塾生として知られるサンフロンティア不動産・堀口智顕社長が、「今年は生き方が問われる、人間の力が問われる年」として位置づけ、思い切った経営改善に取り組む。

 同社も市場激変の嵐に巻き込まれている。堀口氏は自戒を込めてこう切り出した。「サブプライムローンが表面化したとき、いち早く対応したまではよかった。しかし、その後、新たに物件を購入したのがいけなかった。利他≠経営理念として掲げ、それなりの哲学を持っているつもりでしたが、まだまだ甘い、おごりがあったと大反省しています。成長を急ぎすぎた。もっと慎重に進めるべきだった。どのような不況でもものともしない体力をつけるべきだった」

 しかし、堀口氏は悲観ばかりしていない。「いまは目を覚ますいいチャンス。人間の力が試される戦いに挑む。立派な会社にするには中身を強くすることです。企画力、営業力、財務力などですが、もっとも大事なのは人材です。幸い、当社には若い人材が育ちつつある。未来をつくるのも彼らです。人材があれば、いまある物件は損失が出てもいい。負を清算しよう≠ニいうことです。学びはきっと生きる」と、並々ならぬ決意を語った。

 人材を育てるためなら損失覚悟で売り切る≠ニいう物件は、同社が所有する収益ビルや開発用の土地など12物件だ。「当社もそうですが、仲介の方にも買われる方にも喜んでいただける三方よし≠ナす」と堀口氏は語る。

(牧田 司 記者 1月15日)