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アゼルが破産 負債額は442億円

 

 アゼル(古江正社長)は3月30日、東京地方裁判所に破産手続きの申立てを行い、受理されたと発表した。破産を決議したのは午前6時の取締役会で、受理されたのは午前8時30分だった。負債総額は442億円。

 同社は昭和32年11月に建設業として創業。不動産、リゾート、レジャーなどに業容を拡大してきた。昭和58年12月には東証2部へ上場。同61年10月に一部に指定換えとなった。

 バブル崩壊後は業績が悪化。平成20年6月にプロスペクト・グループより代表取締役以下3名の役員を招へいし、ファンド主導による人材・資金・営業面での支援を得てきたが、資金繰りの目途が立たなくなり、今回の措置となった。

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 また老舗マンションデベロッパーが破綻した。破綻は時間の問題といわれてきたが、寂しい限りだ。記者は、社名が日榮建設工業だった昭和の時代からマンションの取材を行ってきた。用地取得から設計−施工−販売−管理までの一貫体制が売りで、デザインなどはいま一つだったが、基本構造がしっかりしており、手づくりのパンフレットにも好感が持てた。

 バブル崩壊後は、新興デベロッパーと大手デベロッパーの狭間で存在感を無くしていった。

(牧田 司 記者 3月30日)