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ポラスの200年住宅を先導した

松岡大介氏(38)は東洋大講師も兼務


講義する松岡氏

爆笑問題の太田似の「ポラス暮し科学研究所」住環境グループ長

 ポラスグループの「サステナブル システム」が、国土交通省の「平成20年度(第2回)超長期住宅先導的モデル事業」( 200 年住宅)に採択されたが、同システムを開発した「ポラス暮し科学研究所」の住環境グループ長・松岡大介氏(38)は、母校の東洋大学理工学部建築学科の非常勤講師を7年間続けており、そのユニークな存在が社内で話題になっている。

 「これまでは注文建築の部門の社員には少しは知られていたのですが、超長期住宅の先導的モデル事業に採択されてからは全社的に知られるようになりました。採択されたのが遅すぎるぐらいで、ちょっと恥かしいですね」と照れる。

 毎週月曜日午前9時から10時30分まで、同大川越キャンパスで「建築環境工学」を教えている。「Eイコール、A分のNFU m  式としては単純ですよね(E =NFUm /A)」などとスライドを使い、建築物の照明計画などを説明していく。

 松岡氏は平成5年に同大を卒業後2年間大学院で学び、設計事務所に勤務する。「ソーラーハウスがやりたかったのですが、そこの事務所はやっておらず、それで恩師の土屋喬雄先生に相談したところ、ポラスを紹介され入社しました。平成9年でした」

 講師を務めるきっかけは8年前だ。恩師の土屋喬雄教授からの誘いだった。

 「当時、カリキュラムが変わって構造と環境を分けて教えるようになり、やらないかと誘われたんです。

 なぜ誘われたか? 大学院ではしっかり勉強もしましたし、卒論生の面倒をよく見たからじゃないですか。大学間の競争も激化していますし、学生は社会に出て即戦力を期待されます。わたしのような現場で働いている者の声を取り込こもうという大学の事情もあったと思います。

 サラリーマンと大学講師の2足のわらじは結構きついんですが、双方に感謝しています。誰かに似ているかって? 爆笑問題の太田? カミさんにもよく言われます。学生もそう思っているんでしょうかね。彼はハンサムですが…」(笑=松岡氏は自分のほうがハンサムだと思っている=記者注)

 語り口も太田にそっくりだ。講義は「分かりやすくて楽しい」と学生に好評だ。

 ポラスグループの「サステナブル システム」は、@オリジナル耐力壁やオリジナル構法を駆使したサステナブルな空間の実現Aオリジナルの高断熱工法と予熱換気システムによる省エネと温熱環境のバリアフリーの実現B建物情報のユーザーとの共有化と適切な点検・修繕による永続的な維持管理システムC全棟構造計算の実施とオリジナル金物工法により、将来的な部分改修を容易とするシステムD地域の気象データを用いた通風設計などによる環境に配慮した設計――などが特徴だ。


松岡氏の講義風景

◇    ◆    ◇

 40年ぶりぐらいに学食≠食べた。和食の朝食でごはんにみそ汁、アジフライ、納豆、海苔、生卵が付いて350円は安い。記者が苦手の納豆に難儀しながら全て平らげた。

 コーヒーも特価≠フ150円で、ドトールにもスターバックスにも負けない美味しさだった。キャンパスは雑木林に囲まれた林間学校≠フように静かだった。

  
350円の朝食                       東洋大川越キャンパス

(牧田 司 記者 12月24日)