RBA HOME> RBAタイムズHOME >2008年 >


 ジョサイア・コンドルの邸宅跡地 

日本綜合地所「ヴェレーナ大磯」


「ヴェレーナ大磯」完成予想図

 日本綜合地所が近く分譲開始する「ヴェレーナ大磯」を見学した。素晴らしい立地にふさわしいプランのマンションだ。

 物件は、 JR 東海道本線大磯駅から徒歩28分、またはバス約5分徒歩1分の神奈川県中郡大磯町西小磯字町屋に位置する開発面積約9,000平方b、地上3階地下1階建て全98戸の規模。専有面積は約88〜152平方b。事前に価格を公開している96平方bの住戸は4590万円。竣工予定は平成21年7月下旬。設計・監理・施工は竹中工務店。

 現地は、明治の時代に上野博物館、鹿鳴館、ニコライ堂、旧岩崎邸など数々の西洋建築を手がけた英国の建築家・ジョサイア・コンドルの邸宅跡地。防風林と国道1号線の道路の先は海が広がる。敷地のすぐ隣には吉田茂邸がある。

 建物は、海に面した住棟を中心とするロの字型で、海に面した住戸の南側には奥行き4メートルのオープンエアリビングバルコニーとジャグジーバス付きやメゾネット付きもある。壁は砂が散りばめられた塗り壁で、廊下幅は1メートル以上で最大1.4メートル。主寝室のドアには本皮が使用されている。

◇    ◆    ◇

 現地の販売担当者から坪単価を聞いたら「150〜160万円」と返ってきた。「平方b単価じゃなく、坪単価ですよ」と聞き返したぐらい現在分譲中の単価は安かった。東向きまたは西向き住戸だったためで、「価格は決まっていない」南向きの海が眺められる住戸は坪300万円してもおかしくないと思った。

 ジョサイア・コンドルの邸宅跡地に住めて、伊藤博文、山県有朋、吉田茂、大隈重信、後藤象二郎、安田善次郎、徳川茂承、島崎藤村らそうそうたる政治家、文人のゆかりの土地に住めるなんて最高の贅沢だ。

 記者は、大磯には何度かマンションなどの取材に足を運んだことがあるが、最近では同じ海に面した「大磯プレイス」「レゾンデパン大磯」が記憶に残っている。

 「大磯プレイス」は、鍋島藩の屋敷跡地で売主が東急不動産。設計したのは宮脇壇で、完成を見ないで亡くなった。遺作の一つだ。平成12年築。

 「レゾンデパン大磯」は、徳川邸の跡地で、売主はプロパスト。敷地中央にあった松の大木をさけるように設計されたオール引き戸の低層マンションだ。平成13年築。

 今回の「ヴェレーナ大磯」も、記憶に残る大磯のマンションとして加わるはずだ。


オープンエアリビングバルコニー(左2つ)とジャグジーバス

(牧田 司 記者 12月16日)