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藤和不動産「BELISTA横浜」気になる男性購入者


「BELISTA横浜」完成予想図


共用施設が充実した大規模コンパクトマンション

 藤和不動産が今週末から分譲を開始する大規模コンパクトマンション「BELISTA横浜」を見学した。

 物件は、JR横浜駅から徒歩14分、または京浜急行本線戸部駅から徒歩3分、相模鉄道本線平沼橋駅から徒歩4分、横浜市営地下鉄ブルーライン高島町駅から徒歩8分の横浜市西区中央一丁目に位置する11階建て全199戸の規模。専有面積は約32〜54平方b、今回分譲される1期(44戸)の価格は1,868万〜3,878万円(最多価格帯2,900万円台)、坪単価は210万円。設計・施工は長谷工コーポレーション、完成予定は平成22年2月下旬。

 特徴は、みなとみらい21にも近く、最寄駅の戸部駅から徒歩3分のほか、横浜駅など4駅が徒歩圏であること、全199戸というコンパクトマンションとしてはかつてない大規模なものである点などだ。

 大規模であるために、ラウンジ、フロントサービス、フィットネスルームライブラリーカフェなどが付いていることだ。焼きたてのパンも食べられるという。

 プランは、敷地が東西に約130メートルと細長い形状を生かしたワイドスパンが特徴。30平方b台でも5メートル以上(一部除く)あり、40平方b台で6.2メートル以上(同)、50平方b台で6メートル以上(同)と、ファミリーマンション並みの間口が確保されている。

 難点は、現地は商業地域で、敷地の南側にも北側にもマンションやビルが建っていることだ。一部の上層階を除き、日照は期待できない。

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 現地取材したのは同社がニュースリリースしたためだが、いつもそうであるように、リリースの引き写しでは、物件の良否が全く分からないし、ものを見ないで書くことなどしたくないからだ。記者の顧客主義≠ニは、しっかりものを見て、リリース以上の内容の記事を書くことだ。

 さて、見学していろいろ考えさせられた。これまでコンパクトマンションもたくさん見学してきたが、これほどの戸数のマンションは見たことがない。投資向けマンションを除けば首都圏初ではないだろうか。共用施設の充実には目を見張るものがある。

 難点である日照の悪さだが、単身女性(に限らないが)は外から覗かれるのを嫌うから、このマンションはまず窓が開けられない。開けてもカーテンは開けられないだろう。干さないだろうが、洗濯物などを干すのはもってのほかだ。

 なぜこのようなうなぎの寝床≠フような敷地なのかといえば、現地はJRの社宅跡地で、昔は貨物線の線路が走っていたためのようだ。

 この点さえ除けば、単価は割安だろう。みなとみらいで新築される予定の最後のマンションは坪単価400万円ぐらいになっても不思議でない。そんな地域に近接しているマンションだ。

 住戸プランは30平方b台が29戸、40平方b台が76戸、50平方b台が94戸。現地販売事務所は手ごたえ十分のようだ。小島ひろ子さんともタイアップしている。

  
ラウンジ(左)とカフェラウンジ

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 購入者層を想像するだけで楽しくなるマンションだ。女性像を想像するのは簡単だ。中にはDINKSもいるだろうが、購入者の圧倒的多数 7 〜8割は単身女性だろう。年代にして30歳代から40歳代が中心。結婚も諦めていない、いわゆるキャリアウーマンだ。

 問題は少数派となる男性だ。数十戸ていどのマンションなら目立たないが、199戸ともなると間違いなく目立つ。いつも動向が監視されると覚悟しなければならない。

 結婚を考えれば、圧倒的な売り手市場だ。管理組合の活動を通じて女性と知り合い、食事にも誘ってもらえるかもしれない。運良くゴールインとなるかもしれない。毎日が合コンの気分だろう。

 しかし、その逆もあり得る。確率的にはこちらのほうが大きいかもしれない。もし不可解な行動でもとれば、瞬く間に要注意人物として知れ渡ることになる。区分所有法の4分の3条項を使って、マンションからたたき出される可能性も否定できない。上下左右に同じ年代の独身女性が住んでいることを思えばワクワクするどころか、不眠症に陥るかもしれない。

 女性を甘く見てはいけないということだ。男性がいかに下等な動物であるかを同年代の女性は知り尽くしているだろうし、両性具有の女性もいるはずだ。(男性は馬鹿なことを連想するかもしれないが、素晴らしい女性は男性と同じような考え方ができるという意味だ)

 このマンションを購入しようとする男性は、熟慮に熟慮を重ね、清水寺から飛び降りる覚悟を決めるべきだろう。虎穴に入らずんば虎子を得ず≠ゥ飛んで火に入る夏の虫≠フどちらかだ。もし、ここで評価されれば本物の男になれる。

(牧田 司 記者 12月12日)