RBA HOME> RBAタイムズHOME >2008年 >


扶桑レクセルの ユニバーサルデザイン

不動産学会 業績賞を受賞

 扶桑レクセル(山口陽社長)は12月8日、同社の「ユニバーサルデザイン」の取り組みが「平成20年度 社団法人 日本不動産学会 (第15回 ) 業績賞」を受賞したと発表した。

 同社のユニバーサルデザインの取り組みは2005年、前中村護社長が就任して始まったもので、課長職以上の全ての社員が積水ハウスの研修所で研修を受けたと聞いている。

 受賞理由として「企画設計段階で300項目に及ぶ独自のUD審査基準を確立し、これに基づく社内教育を全社員に徹底して行ってきた」「現在までに77棟5,368戸(※資料提出時)に及ぶUD化マンションの供給実績は、業界ばかりでなくデザイン関連団体からも高い評価を受けている」などを上げている。

 ユニバーサルデザインについては、ほとんど全てのデベロッパーがマンションのパンフレットに謳っているが、コンセントの位置を上部に設置するとか、浴槽のまたぎ部分を低くするとか、バリアフリーの床にするとかなどに限られている。

 記者に言わせれば、確かにこれらもユニバーサルデザインの取り組みには違いないが、あまりにも限定的で不徹底だ。その点で、同社の取り組みは徹底している。先日見学した「レクセル府中西府」では、トイレのドア幅が800ミリに広げられていたのを見て感心した。

 大京グループでは平成18年度、「『環境共生住宅』認定マンションの供給と維持管理への取り組み」が同じ賞を受賞しており、グループ全体では今回が4度目の受賞という。

 この「環境共生」の取り組みも、そもそもは扶桑レクセルの取り組みだった。同社は来年 3 月、大京に吸収合併され社名も消える運命だが、このユニバーサルデザインと環境共生だけはぜひとも残して欲しいものだ。

(牧田 司 記者 12月9日)