モリモト「クレッセント横浜富士見丘」海抜54bの丘の上
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単価200万円 坂を登る苦労を割り引いても割安? モリモトが分譲を開始した「クレッセント横浜富士見丘」を見学した。 相模鉄道西横浜駅から徒歩10分・天王町駅から徒歩9分、 JR横須賀線保土ヶ谷駅から徒歩11分の県横浜市西区東久保町に位置する5階建て全150戸の規模で、専有面積は約64〜104平方b、坪単価は200万円。完成予定は平成21年9月中旬。設計・監理はIAO竹田設計、デザイン監修は山本・堀アーキテクツ、横堀建築設計事務所、カン・デザイニングオフィス、 GA ヤマザキ。施工は大豊建設。 現地は、中・高校一貫校の「富士見丘学園」の敷地跡地で、海抜約54メートルの丘の上。敷地面積は約9200平方b。建ぺい率60%、容積率150%の地域。 敷地はほぼ正方形で、建物はロの字。外観は白いタイルとガラス手すりを多用し、縦横のラインを強調したグリッドデザインを施しているのが特徴だ。現地からはみなとみらいが目と鼻の先に見える。 住戸デザインは、ファミリーをターゲットにしたタイプがほとんどで、ボイドスラブ工法、二重床・二重天井を採用して柱・梁型が目立たないような室内空間とし、全ての住戸に大きなアルコーブを設け、見合い≠ェ気になる住戸間にはライトウェルを設けているのが特徴だ。 9月30日に1期40戸を販売し、現在まで完売。近く追加販売する。来場者は約450組。 ◇ ◆ ◇ 見学前に予想した坪単価は250〜260万円ぐらいだろうと読んだが、大幅に外れた。横浜市内の物件を多く見ている来場者も単価200万円と聞いて一様に驚くそうだ。 単価を見誤ったのには理由がある。先にモデルルームを見学し、その後で現地を見たからだ。駅からの距離ではなく、海抜54メートルという高さを考慮に入れなかったのが間違いだった。坂下からの距離は3〜4分だろうが、そこから一気に50メートルも登るのは相当堪えた。保土ヶ谷駅までシャトルバスを運行するという理由も分かった。 そこで、現地近くに住む60歳代と思える女性に坂のことについて聞いてみた。 その女性は、記者がマンション購入を検討している者と勘違いしたのだろう。控えめに「私は、ここで生まれて育ちましたから、気にかけませんが、それは大変ですよ。歳をとって引越しされた方もいらっしゃいます。若い方は、駅まで5分といって駆け下りていきますが、私などは途中で一休みしないと登り下り出来ません」 話を聞き終え、坂を下ろうとしたら、若い主婦らしき女性が、苦もなさそうに自転車に乗って坂を駆け上ってきた。荷台にはチャイルドチェアが取り付けてあった。ビックリしてよく見たら、それは電動自転車だった。ここに住むには電動自転車が必需品であることが分かった。 横浜、とくに保土ヶ谷駅圏は坂があるマンションは常識だから、若い層は苦にしないのだろうが、この坂がどう評価されるか。 100平方bのモデルルームの出来栄えはいい。L型の大型アイランドキッチン、白のタイル張り廊下、突き板のフローリング、コートクロークなどが付いて6000万円台というのは安い。もちろん同社のおはこ≠ナあるデザイン重視の造り込みもしっかりなされている。 若い女性の販売担当者は「当社のマンションは、お客さまに自信を持ってすすめられますから、楽しくてしょうがありません」「わたし、入社試験に一度、落ちているんです。 1 次面接の段階で落とされて、それで、『どうしても入れてください』と頼み、入社できました。『SUMAU』(この冊子を知らない業界人はモグリ)を見て、どうしても入りたいと思ったんです」と語った――現地取材の楽しみは、こんな会話ができることにもある。
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(牧田 司 記者 10月17日) |