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東証2部の井上工業が破産 負債額は125億円

 

 東証2部上場の建設業、井上工業(中村剛社長)が10月16日、子会社フォレストとともに東京地裁に破産手続開始の申請を行い、同日決定を受けたと発表した。負債額は両社で125億円。

 同社は平成12年、特定調停手続によって金融機関から債務免除を受け再建を進めていたが、昨年来の不動産市況の悪化に伴い受注が減少。資金繰りが悪化していた。厳しい状況を乗り切るため今年9月、第三者割当増資及び新株予約権を発行したが、割当先から約18億円の振込みを受けながら、同社従業員が無断で第三者に約15億円を流出させたことが発覚、資金繰りのメドが立たなくなったことから今回の措置となった。

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 同社の創業は明治21年で、群馬県の由緒ある建設会社として知られてきた。記者は、もう古いことなのではっきり覚えていないが、確か20年ぐらい前、埼玉県越谷市で素晴らしい自社マンションを分譲している。そのデザインと商品企画に驚愕したものだ。残念でならない。

(牧田 司 記者 10月16日)