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三井不動産など「芝浦アイランド」全体が竣工


「芝浦アイランド」全景

 

 三井不動産など民間事業者5社(同社、大和ハウス工業、ケン・コーポレーション、新日鉄都市開発、オリックス不動産)が開発中の「芝浦アイランドA3街区」が9月18日竣工した。

 芝浦アイランドA3街区は、フィットネス施設を併設し、民間賃貸マンションとしては最大級の総戸数964戸・地上48階建の「芝浦アイランド ブルームタワー」と、高齢者向け賃貸住宅・介護付有料老人ホーム・クリニックモールからなる地上9階建の「芝浦アイランド ブルームホームズ」から構成される。

 「ブルームタワー」は、31階にある8層吹抜け、天井高約26bの水と緑の潤い空間「ラピュタ・パティオ」や、レインボーブリッジを臨む「ブルーム・ラウンジ」、ライブラリー、シアタールーム、音楽スタジオ、キッチン付きパーティールーム、茶室などを併設。住戸専用面積は約37〜約246平方b、月額賃料は1坪当たり平均約14.000円。今春から募集を開始しており、現在約30%の入居契約があるという。

 「ブルームホームズ」は、オリックス・リビングが運営する高齢者向け賃貸住宅「プラテシア 芝浦アイランド」(74戸)、介護付有料老人ホーム「グッドタイム リビング 芝浦アイランド」(84室)から構成されている。

 「プラテシア 芝浦アイランド」は、24時間有人管理やコンシェルジュによる様々なサービスが受けられ、レストランやバー、アトリエ、プレイルーム、ビューティーサロンなどの共用施設が利用できる。住戸面積は約37〜80平方b。入居時費用は前払い賃料(償却期間15年)が2.916万〜6.316万円、入居権利金が541万〜1.171万円。

 「グッドタイム リビング 芝浦アイランド」は、港区で 2 番目となる介護付有料老人ホーム。住戸面積は約18平方b。

   
「芝浦アイランド ブルームタワー」                 「ブルームホームズ」

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 同社はA3街区が竣工したのに伴い16日に竣工見学会を開いた。A3街区の竣工により、分譲・賃貸合わせ約3,800戸の共同住宅を中心とした官公民連携による開発面積約6.2ヘクタールの「芝浦アイランド地区プロジェクト」が全体竣工したことになる。用地取得からわずか6年という開発スピードには改めて感心させられた。

 記者は、他の取材もあり賃貸棟などの見学は出来なかったが、先に竣工・全戸入居済みの賃貸棟「エアタワー」(48階建て871戸)と賃料がほぼ同じで、設備仕様も同レベルという説明を受けた。グレードは億ションなみとみてよい。

 「ブルームホームズ」は、そのサービス、設備仕様の高さに驚いた。これまで見学した特養や民間有料老人ホームなどと比べてはるかにレベルの高い施設だと思った。

 入居金が4000万〜8000万円もかかり、一般サラリーマンの入居は難しいかもしれないが、受けられるサービスと設備仕様の高さを考慮するとかなり安いとも感じた。入居金は15年で償却されるから、年間にして約266〜533万円、月額にして22万〜44万円だからそんなに高くもないという計算が成り立つ(もちろんこのほか管理費などの費用はかかるが)。

 ちなみに記者が体験入居した入居金が数百万円の有料老人ホームは、まさに姥捨て山≠セった。食事がまずく酒もタバコもダメ、居室の表札は手書きのもので、消灯時間もかなり早いものだった。同じように体験入居した特養は、喫煙コーナーもあり、民間の有料老人ホームと比べれば天国≠セと思ったことがある。

 施設を見学し終わって思い出した。民間の有料老人ホームとしてはセコムグループが運営する「サクラビラ成城」がある。入居金が最低でも8000万円以上かかり最高だと3億7000万円だ。上には上があるものだ。

 それにしても、どうしていまだに「民間有料老人ホーム」なる言葉がまかり通るのか不思議でならない。

(牧田 司 記者 9月18日)