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商品企画の細部にもきめ細かな配慮

フージャース「デュオヒルズ津田沼前原」


「デュオヒルズ津田沼前原」完成予想図


 フージャースコーポレーションが近く分譲開始する「デュオヒルズ津田沼前原」を見学した。

 新京成電鉄前原駅から徒歩8分、またはJR津田沼駅から徒歩25分、船橋市前原東5丁目に位置する13階建て全107戸の規模で、専有面積は約70〜85平方b、予定価格は2,100万〜4,000万円台(最多価格帯2,900万円台・3,400万円台)、坪単価は130万円の半ばだ。竣工予定は2009年8月下旬。施工は松井建設。

 津田沼駅圏も激戦地の一つで、現在、数物件が分譲中だ。同社の物件も他社との競合が避けられないが、同社の人気シリーズデュオヒルズ≠セけに競合に負けない商品企画だ。

 基本プランは8メートルのワイドスパンが中心で、この物件に限ったことではないが、使い勝手を考慮してきめ細かな点に工夫をこらしているのがいい。例えばトイレ、居室ドアの把手。同社は全て壁面まで後退させている。一般的にドアの把手は、小さな子どもの頭の位置にあり、ぶつかって怪我をすることもあるが、壁面まで後退させることによって危険性を少なくしている。収納も、全て可動式になっており、棚の高さを自由に移動できるようになっている。

 これらは取るに足らないことかもしれないが、これこそが生活者の視点でものを考える≠ニいうことだ。

 同社は先に「デュオヒルズつくば竹園」( 207 戸)が完売したと発表したが、売れ行きが不振のつくば学園都市では、驚異的な売れ行きをみせた。この物件も、同じような工夫が凝らされていた。

◇   ◆   ◇

 見学に同行していただいた同社広報担当者は「同業の破綻のニュースが相次ぎ、目を覆いたくなるが、当社が破綻企業と同じように流動化事業が中心と見られるのは心外。ひとくくりで見て欲しくない」と語った。

 広報担当者が心外≠ニ憤る気持ちが記者もよくわかる。同社の売上のほとんどはマンション事業で、流動化事業は微々たるものだ。広報は企業の顔≠セから、投資家やユーザーに正当な評価を得るために益々忙しくなりそうだが、われわれ記者も正業を営むこのようなデベロッパーを支援しなければならない。

(牧田 司 記者 8月29日)