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千葉の市場を活性化する役割を担う 

野村不動産「プラウドタワー稲毛」


「プラウドタワー稲毛」完成予想図(ホームページから)

 

 野村不動産が近く分譲開始する「プラウドタワー稲毛」を見学した。

 物件は、総武線稲毛駅から徒歩2分、千葉市稲毛区小仲台2丁目に位置する37階建て全354戸の規模で、専有面積は約66〜109平方b、価格は未定だが、坪単価は220万円弱になる模様だ。施工は大林組。竣工予定は平成21年11月下旬。

 昨年は、千葉県では市川や本八幡などで駅近のタワーマンションが供給されたが、今年はこの物件ぐらいで、希少価値もある。駅近でありながら、敷地南側は総武線の線路を挟んで第一種低層住居専用地域になっており、良好な住環境が担保されていることも特徴の一つだろう。

 建物はL字型で、全戸が南東、あるいは南西向きとなっている。外観は、ベージュ系を基調とした基壇部からライトブルーの高層部に向って天空に溶け込むようにグラデーションがかけられている印象的なデザインだ。

 基本性能、設備・仕様などは、プラウド<uランドに恥じない、千葉県下ではトップクラスであるのも間違いない。

 記者がもっとも注目したのは、やはり価格設定だった。

 千葉市では現在、沢山のマンションが分譲されており、単価はほとんどが200万円以下で、郊外部では100万円台の前半の物件も少なくない。それでも総じて売れ行きは鈍い。早期完売した物件は皆無だ。

 このような市況を考慮すると、単価は230万円ぐらいだろうと踏んでいたが、それよりも10万円以上安いと聞いて納得もした。同社も、最近の市況を考慮して低めに設定したようだ。

 ユーザーの反応だが、マンションギャラリー所長・福井雅史氏によると、「お客様の中には、目が飛び出るほど高いと感じていらっしゃる方もいるが、『市川と比べると安いじゃないか』と仰る方もいる」とのことだった。

 単価の低いマンションを見ている地元のユーザーにとっては、確かに驚くべき高単価のマンションになるのだろうが、東京の西側のマンションと比較すれば半値だろう。市川のタワーマンションと比べても坪当たり40万円も安い。

 来場者はモデルルームオープン7週目ですでに約1100組に達しており、条件のいい角住戸や高層住戸、価格の安い下層階を中心に人気になっているという。

 福井氏は「土・日になると、周辺のマンションの営業攻勢がすごい」と苦笑したが、「物件の力はどこにも負けない。うちのマンションが売れなくてどこが売れるのか」とも語った。

 この物件がプライスリーダーになり、千葉のマンション市場を活性化させてほしい。販売担当者にはそれぐらいの気構えを持って欲しい。 同社のマンションが大量集客し、結果的に価格の低い他のマンションも売れれば結構なことだ。

(牧田 司 記者 8月29日)