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三平建設が民事再生 負債額は167億円

 

 三平建設は7月24日、民事再生手続開始の申立てを東京地裁に行ったと発表した。負債総額は約167億円。

 申立ての理由として同社は、近年の公共投資の急激な減少に伴う受注競争の激化や、低価格競争、構造計算書偽装問題、談合事件などにより、建設会社をとりまく環境が悪化、さらに同社の主要市場である首都圏マンション市場において、土地代及び建築費の高騰による販売価格の上昇、建築基準法の改正に伴う建築確認・検査の厳格化によるマンション工事の発注・着工の遅れなどをあげている。

 また、米国のサブプライムローン問題に端を発した世界的な金融不安、原油価格高騰の影響を受けて建設業界の状況が急激に変化し、同社取引先の経営悪化、倒産などにより、6月末に約6億円、7月にも約14億円について債権の回収の見通しが立たなくなり、7月末の支払いのための資金繰りのメドか立たず自主再建を断念したとしている。 平成20年3月期の売上高は320億円。

 今後は、再生手続により過大な有利子負債を圧縮するとともに、受注を確保し、徹底した経費削減などを行うことにより再建を図る方針。事業および資本の両面におけるスポンサーの確保に努力するとしている。

(牧田 司 記者 7月25日)