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土地の魅力生かすデベロッパーの品格

 東京建物「Brillia 蕨」


「Brillia 蕨」プライベートガーデン(完成予想図)

 

坪単価230万円でも圧倒的な人気

 土地の魅力を最大限に生かした、極めて好調な売れ行きを見せているマンションを紹介しよう。東京建物の「Brillia 蕨」だ。土地の魅力を最大限に生かしたのが最大の人気の要因だが、同時に、同社の高い品格ともいうべきか矜持というべきか、デベロッパーはかくあるべきという優れた商品企画のマンションだ。

 京浜東北線蕨駅から徒歩4分、 蕨市塚越一丁目で建設中の14階建て全66戸の規模。専有面積は約62〜81平方b。近く分譲される2期(5戸)の価格は4030万〜4800万円(最多価格帯4300万円)。坪単価は230万円。竣工予定は平成20年11月中旬。設計・施工は三井住友建設。販売代理は東京建物不動産販売。


「Brillia 蕨」完成予想図

 1期47戸の販売は昨年の11月で、チラシ広告と同社のホームページでの告知だけで完売。東南角住戸の5000万円以上の13戸や6000万円の最上階住戸も完売した。  

 人気の最大の要因は、その立地条件だ。駅から徒歩4分の駅近で、スーパー「イトーヨーカ堂」に隣接。用途地域は近隣商業と第一種住居地域だ(敷地北側は商業地域)。つまり、将来にわたって南側の住環境が担保されているエリアであることだ。

 しかも、ここがポイントだが、配棟計画が極めて良心的だ。敷地の形状は南北軸が長いL字型だ。事業採算を考えれば建物もL字型にするのが一般的だろうが、同社は南向きのI型にしている。残りの南側の敷地は公開空地とし、プライベートガーデンとした。これによって低・中層住居の日照、眺望なども確保した。駐車場も 100 %確保している。

 坪単価230万円は決して安くないが、これがユーザーの支持を得たのは間違いない。

 商品企画、設備・仕様もいい。62平方bの2LDKのプランを除き、スパンは6.3メートル以上だし、二重床・二重天井、フラットサッシ、防犯合わせガラス(1階住戸)などを採用している。

近く2期を分譲するが、戸数を少なくしたのは、他の物件のように期分けを細かくして完売≠ノしようということではない。「最近の流れに逆行しているのですが、ネットのみでの告知しかしていないので、もっと地元の方々に知ってもらおうという意図で戸数を少なくしました」(現地販売事務所・中里聡夫氏)とのことだ。

 マンション市況は最悪といわれるが、このようにしっかり造り込みを行えば、高単価マンションでも売れることをこの物件は実証した。繰り返しになるが、極めて品格が高いマンションだ。このようなマンションを供給することが、ブランド力を高めていく。

 

(牧田 司記者 1月28日)

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