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三井不動産3月期決算 2ケタの増収増益


完成在庫は売上げ戸数の10% 今期も増収増益見込む

 三井不動産は4月30日、平成20年3月期決算を発表した。同業他社が伸び悩むなか、2ケタの増収増益となった。

 連結売上高は1兆3600億円(前期比△10.6%)、営業利益は1792億円(△10.8%)、経常利益は1628億円(△14.4%)、当期純利益は873億円(△16.2%)となった。

 好調な業績を受け、配当金を今期末の配当金を前期9円から2円増配の11円とし、年間で20円とする。 次期配当金も2円増配の年間22円とする方針。

 ビルなど賃貸部門は、前期に竣工・稼動した「東京ミッドタウン」や「ららぽーと横浜」など首都圏4カ所の大規模商業施設が収益寄与し、前期に比べ709億円の増収、93億円の増益となった。空室率も1.3%(前期末1.4%)とさらに向上した。

 分譲部門は、計上戸数が5249戸(前期比△762戸)と増加し、大規模開発物件や都心好立地物件などの収益性が向上した物件が寄与したことに加え、投資家向け分譲の賃貸マンション「パークアクシス」シリーズや、プライベートファンド向け収益不動産などの売却も伸長。前期比で406億円増収、85億円増益となった。完成在庫は前期末より192戸増加し568戸(マンション453戸、戸建て115戸)となった。しかし、売上げ戸数に対する比率は10%程度で、概ね順調に推移している。

 仲介・販売受託・コンサルティング部門では、個人・法人仲介が堅調に推移。グループが運用・管理を行う預かり資産の増加などによるアセットマネジメント事業が安定的に進捗。69億円の増収、5億円の増益となった。管理受託部門も増収増益となった。

 次期の業績予想では、売上高1兆5300億円(前期比△12.5%)、営業利益2000億円(△11.6%)、経常利益1750億円(△7.5%)、当期純利益950億円(△8.7%)の増収増益を見込んでいる。

                                                                      (牧田 司 記者 4月30日)
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