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逆風にめげず今年も新卒13名採用 日新ハウジング

 

「社員の足腰を鍛え我慢の経営に徹する」平山社長

 今年の不動産市場は、新規マンションも中古マンションも一段と厳しさを増しそうだが、敢然と逆風に立ち向かおうとしているのが日新ハウジング・平山喜朗社長(59)だ。今年1月14日で還暦を迎える。

 平山社長は、趣味のゴルフと仕事について次のように語った。

 「まさに50の手習い<Sルフを始めて7、8年になるが、スコアはどんどん伸びている。ドライバーの飛距離を伸ばすため、筋力トレーニングも積んでいる。肉体年齢は自分の年齢より5歳若い53歳と診断された。今年は40歳代を目指す。

 仕事もゴルフとよく似ている。不動産流通業は逆風が吹いているが、私はアゲインストにも負けない。新卒を今年も13名採用する。人を増やすことは経営的には厳しいものがあるが、毎年、新しい血を注ぎ入れることは将来の飛躍につながる。新しい店舗も今年4月、中野南口に新設する予定だ。今年は社員の足腰を鍛え我慢の経営に徹する」

中央線の奇跡=@九死に一生の怪我から生還

 平山社長は鹿児島県出身。昭和23年1月、農家の4人兄妹の3男として生まれた。両親は小学生の頃に離婚。「母子家庭で家が貧しかったが、地元の国立の大学は受からなかった。上京して東京大学を目指したが、結局、早稲田大学に入学するのに3年掛かった。高校のときにも病気で1年休学しているので、社会人になるのに4年も遅れた」

大学 4 年の夏には、酒を飲んで喧嘩をし、腹を刺された。傷は内臓まで達していた。病院には田舎の親族が喪服を持って駆けつけた。お母さんと離婚した”お父さん”まで駆けつけたという。当時の検察官は「ここまで傷を負って死ななかった人間を知らない」といったそうだ。

 会社創業は昭和53年。中野区を本拠に地域密着に徹し、現在は社員数87名、売上高30億円の企業に育て上げた。会社を興してから20年間、お母さんが亡くなるまで毎月仕送りをしていた美談≠烽る。ここ10数年間は、毎朝7時から8時過ぎまで、社員と一緒に会社周辺の掃除を怠らない。汗だくになるので髪は邪魔だと坊主頭を貫く。

 モットーは「大きいやつ、強いやつ、裕福なやつには負けたくない」

 人は、波乱万丈の人生を送ってきた平山社長を中央線の奇跡≠ニ呼ぶ。

 

(牧田 司記者 1月7日)

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