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大京 100u超の「ライオンズ多摩センター 翠彩の杜」


「ライオンズ多摩センター 翠彩の杜」完成予想図


坪単価200万円 都の指導で100平方b超に

 大京が分譲を開始した「ライオンズ多摩センター 翠彩の杜」を見学した。

 多摩都市モノレール線松が谷駅から徒歩1分、または京王相模原線京王多摩センター駅(小田急多摩線小田急多摩センター駅)から徒歩10分の八王子市鹿島に位置する7階建て全105戸の規模。専有面積は約85〜124平方b。坪単価は200万円。設計・監理はIAO竹田設計、施工は東鉄工業。竣工予定は09年2月。

 松が谷駅から歩道橋を渡って1分、敷地南側は広大な公園という高台の好立地で、「和」のモチーフを採用、105戸中70戸が100平方b超の永住型というのが特徴だ。「竹」「格子」「紅葉」「玉砂利」など各所に「和」のモチーフを採用、日立ハウステックとの共同開発により檜風呂をマンションで実現(有償オプション)した。

 記者は、同社が坪単価200万円ぐらいで分譲するとは昨年の今ごろ聞いた。そのときは高いとは思ったが、新価格≠ニしては納得もした。容易ではないが売れるのではないかとも考えた。同社は昨年、多摩センター駅近で7000万円、8000万円の高額を早期完売した実績もある。

 しかし、逆風の現在は、100平方b超となればグロスが張り、販売は容易でないというのが率直な感想だ。100平方b超というのは、用地を東京都から取得しており、都の指導でそうせざるを得なかったためだ。

 救いはある。多摩センター駅圏ではこの2〜3年に2000戸ぐらいマンションが供給され、新たに商業施設もできる。街の賑わいは増している。今後、多摩センター駅近で分譲されるタワーマンションは坪単価230万円ぐらいになるはずだし、小田急線新百合ヶ丘駅圏では坪単価250万円ぐらいと予想される。それらと比べて、同社の坪200万円というのは決して高くない。


エントランス(完成予想図)

「檜風呂」には注文 本物とは異なる肌触り 香りなし

 商品企画の目玉の一つである「檜風呂」については注文がある。

 「檜風呂」は、約5ミリ削いだ檜材を5層に貼り合わせ、「反り」による狂いを最小限に抑えるとともに、特殊コーティングによって防水性、耐久性を高めた浴槽で、床やカウンターには天然御影石が採用されている。

 記者は、かつて本物の檜風呂を用いたマンションを見学したことがある。メンテナンスが大変だろうとは思ったが、それはそれで立派なものだった。

 今回採用されたものは、日立ハウステックの新商品で、マンションに採用されるのは初めて。先行的に戸建て用として販売しているのは価格が約500万円もするものだ。

 モデルルームに採用されているのは1620タイプで、日立ハウステックによると「FRP(Fiber Reinforced Plastics )と同等のメンテのしやすさ、耐久性がある」とのことだった。見た感じと肌触りは本物とは思えず、香りもなかった。

 しかし、「檜風呂」を謳うからには、やはり手触り感、香りも欲しい。檜の入浴剤を併用すればいいのだろうが、この当たりが今後の課題だ。価格は未定だが、いくらになるのかも気になる。

 もう一つ、モデルルームには大茶会が開けそうな10畳大を超える茶室が設けられていた。玄関・廊下に面した部分には竹の格子が用いられ、竹のフローリングを用いた板の間もある。しかし、これも提案としては面白いが、茶室といえば4.5畳だろう。茶室だけでなく、お花などの習いごと、ギャラリーなどとしての利用も考えられるが…。


檜風呂(モデルルーム)

(牧田 司記者 12月20日)

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