環境性能表示全て星３つ 東急不他「プリズムタワー」
大橋ジャンクションとの一体開発
東急不動産（事業費率３０％）、東京急行電鉄（同３０％）、三井不動産レジデンシャル（同２０％）、有楽土地（同２０％）の 4 社ＪＶのタワーマンション「プリズムタワー」を見学した。
「プリズムタワー」完成予想図
東急田園都市線池尻大橋駅から徒歩２分、目黒区大橋１丁目で建設中の２７階建て全213戸（うち一般分譲住戸131戸）の規模。専有面積は約31～108平方㍍。竣工予定は平成21年３月。販売開始は来年１月から。
同プロジェクトは、東京都が施行する首都高速道路中央環状新宿線大橋ジャンクションの整備と一体となった大橋地区第二種市街地再開発事業（エリア名称「Ｏ - Ｐａｔｈ目黒大橋」）の一環として推進されているものだ。
記者がもっとも注目したのは、「東京都マンション環境性能表示」で建物の断熱性・設備の省エネ性・建物の長寿命化・みどりの４項目全て最高評価（星全１２個）を得ていることだ。
この「マンション環境性能表示」制度は２年前から施行されているものだが、これまで星１２個の評価を得たマンションは昨年。明豊エンタープライズが江東区木場で分譲した「シェリゼ木場公園」１物件しかない。星１１個も３物件しかない。
省エネ性とみどりの項目では星３つが比較的容易に取得できるのだが、断熱性と長寿命化は星３つを取得するのが難しいからだ。
「木場公園」が分譲された当時、最寄駅の東陽町駅前で分譲されていたマンションの単価は２１０万円ぐらいだった。「木場公園」は徒歩１１分で、坪２６０万円だった。駅前マンションより坪５０万円も高かったが、瞬く間に完売となった。外断熱工法で、仕様レベルも極めて高かったのが人気の要因だった。もちろん星１２個もユーザーに支持されたのは容易に想像がつく。
「プリズムタワー」は価格が未定だが、記者は坪４３０万円ぐらいだろうと読んだ。高速道路に面しており、ジャンクションと併設というのはマイナスポイントだが、渋谷から１駅というのは魅力だし、目黒川に面した桜並木は得がたい環境だ。住環境より利便性を重視する単身者やＤＩＮＫＳには受けるだろう。
モデルルームプランは、１００平方㍍のフリースケッチプランが素晴らしい。白、グレー、黒を基調としたデザインが抜群だ。フローリング、建具・ドアは突き板仕様で、リビングドアは自動ドアが採用されている。
このマンションの販売動向は、近く都都市整備局から入札される同じ敷地内の１－１棟（敷地面積７２００平方㍍）の応札価格に大きな影響を与えるものと思われる。
記者は、コストが多少かかろうがレベルの高いマンションはユーザーにも支持されると確信している。今回、このマンションが〝星３つ〟を獲得したことで、早期完売に一歩も二歩も近づいたと思う。各社も、星３つを目指してどんどん挑戦して欲しい。
（牧田 司記者 11月13日）