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東京の新しい「顔」を創る、東京駅八重洲口開発1期が完成

「グラントウキョウ ノースタワー」「グラントウキョウ サウスタワー」


丸の内側から見た東京八重洲開発 (左がノースタワー、右がサウスタワー)

 

  三井不動産は11月2日、東日本旅客鉄道、鹿島八重洲開発、新日本石油と共同で開発を進めている東京駅八重洲口の超高層タワー「グラントウキョウ ノースタワー(T期)」が竣工、6日に開業すると発表した。

 同施設は、地下4階地上43階建て、延べ床面積約21へクタール(グランルーフなど含む)。同社と東日本旅客鉄道の共同事業となるもので、世界的な建築家ヘルムート・ヤーン氏がデザインを担当。「光の塔」をデザインコンセプトに、高透過ガラスを用いたクリスタルデザインを採用。同時に開発を進めてきた「グラントウキョウ サウスタワー」とともに、ガラスの持つ美しさと機能性を発揮した建物。

 17階から42階のオフィスフロアについては、1フロア約2,680平方b、奥行18bの無柱スペースとし、オフィスビルとしては画期的な天井高2,950ミリを確保しているのが特徴。最上階の42階には高さ16bのガラスの壁に囲まれた回廊を設けた。  


完成したノースタワー

 

 地下1階から地上13階までは「大丸東京店」が入居する。オフィステナントは大和証券グループ、BNPパリバ・グループ、日本調剤、日本ビルファンドマネジメントが入居する。

 ノースタワーU期の工事は平成24年夏完成予定で、駅前の中央部デッキ、グランルーフ(大屋根)は同25年春にオープン予定。

 「グラントウキョウ サウスタワー」は地下4階地上42階建て、延べ床面積約14ヘクタール。JR東日本、鹿島八重洲、新日本石油が所有する。地下1階は商業施設「グランアージュ」が入居し、主なオフィステナントはリクルート、ビー・エム・ダブリュー、住友信託銀行など。中2階にはリクルートの企業内保育園が設置される。定員は16名で、保育時間は8:00〜18:00(延長保育20:00まで)、保育料は7〜9万円。原則として女性社員の生後57日から就学前の子どもが対象となる。

 2つのビルは、通常なら容積率900%のエリアだが、丸の内側の駅舎の300%分の容積を移転し、さらに総合設計の活用などで容積率1300%を実現した。

 東京駅といえば、わが国を代表する駅だが、1日当たりの乗降客数はJR東日本の駅で5番目の約38万人。新宿約76万人の半分以下だ。電車の乗換駅的な性格が強いためで、八重洲口となると商業施設は大丸ぐらいしかなかった。

 しかし、今回のビルの竣工と大丸のリニューアル、さらにはフォーシーズンズ東京、マンダリン・オリエンタル東京などのホテルも開業された。駅前も整備されれば、人の流れが大きく変りそうだ。ガラス張りのビルの外観は、シンメトリーであるだけにひときわ目立つ。

 

(牧田 司記者 11月5日)

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