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コスモスイニシアが川口でエコマンション

「イニシア川口並木」完成予想図

 

環境共生は肩が凝らない取り組みを

 コスモスイニシアが分譲開始したエコマンション「イニシア川口並木」を見学した。環境共生をテーマとした住まいづくりで豊富な実績を持つチームネット(甲斐徹郎社長)が提唱する「住環境統合理論」を取り入れたマンションで、「緑」「風」「人」の3つのつながりを取り入れている。

 敷地内の通路を遊歩道として演出し、敷地全体がひとつの庭になるよう視覚や動線に配慮した植栽を行っている。また、エコブラインドによる壁面緑化、自転車置場の屋上緑化なども図っているのが特徴。

 JR京浜東北線西川口駅から徒歩8分、埼玉県川口市並木1丁目に建設された7階建て総戸数51戸の規模。1期(10戸)の専有面積は約67〜72平方b、価格は3,048万〜4,168万円(最多価格帯3.200万円台)、坪単価169万円。

 記者が環境共生をテーマにしたマンションを積極的に取材するようになってから10年ぐらい経つだろうか。甲斐社長が音頭をとって経堂で建設したコーポラティブハウスも取材した。甲斐社長が熱っぽく環境共生について語ったのを今でも覚えている。

 リブランが陽と緑と風の自然を巧みに操るエコミックスデザイン≠取り入れたマンションでは、入居者にインタビュー取材もした。埼玉県住宅供給公社、大京、扶桑レクセル、藤和不動産、積水ハウス、東急不動産などの素晴らしいマンションも見学してきた。

 たくさん取材して分かったのは、供給側のコンセプトが入居者にそのまま伝わっていないということだった。「環境共生は高くつく」といった入居者の声も聞いた。

 これは環境共生が理解されていないということよりも、供給サイドの説明不足に原因があるようだ。なぜ環境共生なのか、環境共生に取り組むとどのように生活が変るのか、冷暖房費などコストはどうなるのかなどをしっかり説明するのはもちろん、入居後の一定期間はサポートも必要なのが分かった。そして何より、押しつけでは理解されないということだ。無理をすれば肩も凝る。

 しっかりサポートすれば、あとは入居者が自発的に取り組んでいくことも分かった。リブランのマンションでは入居者が、嬉々としてあちこちの室内温度を計って見せてくれたし、埼玉公社のマンションではサツマイモや米の収穫祭が行われていることも知った。

 コスモスイニシアには、できることでいいからこれからも環境共生を盛り込んでいって欲しい。デベロッパーも入居者も、肩が凝らない取り組みが必要だ。

 

(牧田 司記者 10月15日)

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