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扶桑レクセル「荻窪」 ユニバーサルデザインで受賞

「レクセル(LX)荻窪」完成写真

 

都住宅バリアフリー推進協議会主催

「第2回住まいのバリアフリーコンペティション」

 扶桑レクセルが昨年11月完成させた「レクセル(LX)荻窪」(総戸数67戸)が、東京都住宅バリアフリー推進協議会(バリ協)が主催する「第 2 回 住まいのバリアフリーコンペティション」の「住宅金融支援機構賞」を受賞した。

 「住まいのバリアフリーコンペティション」とは、民間住宅のバリアフリー化の普及促進と技術の向上を図る目的で、住宅のバリアフリーの施工事例を広く募集し表彰するもの。昨年より開始されたコンペ。審査委員長は野村歡・国際医療福祉大学大学院教授で、26点の応募があった。

 主催者の同協議会は「LX荻窪は幼児から高齢者まで、多世代に必要であるというコンセプトで幅広く対応しているのが特徴で、エントランスから始まる共用空間、さらに住戸内部にまで<移動><安心・安全><姿勢・動作><光・視><温熱>をバリアフリーの要素として、人間の生活行動に細かく配慮しながら、最新の住宅部品や衛生機器、ミストサウナの温熱環境にも及んでいる。高機能性とバリアフリー、この両立をめざし、デザイン性のある快適で豊かな空間を創出している点を評価」した。

 同社は、中村護氏が社長に就任した2004年からユニバーサルデザインに取り組んでおり、分譲する全てのマンションに「ユニバーサルデザイン」の思想を取り込んできた。今回受賞した「荻窪」だけでなく、共用部分の床に誘導ブロックを敷設し、視覚障害者やお年寄りに配慮したり、車椅子やベビーカーでも利用がしやすいスロープを多用したりしている。住戸内もバリアフリーはもちろん、柱の面取り、メーターモジュールの廊下幅、フラットサッシなどを標準装備してきた。

 「荻窪」では総戸数67戸のうち3戸に「ロハス」住戸を設置。床材に調湿効果のある天然無垢材を、壁には調湿や脱臭効果に優れた自然素材のEM珪藻土を用いる等、健康に配慮した建材を使用した。

ユニバーサルデザインを大きな運動に

 扶桑レクセルの受賞は、記者もユニバーサルデザインの普及を願っているだけに非常に嬉しい。ただ、バリ協なる団体があることも知らなかった。いまさらバリアフリー協議会もないだろう。時代はユニバーサルデザインの時代だ。応募作品も26点とはいかにも寂しい。これが現実といってしまえばそれまでだが、民間、行政、研究者などを含めた大きな運動にしてほしい。

 

(牧田 司記者 10月12日)

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