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市場を占う試金石マンション ナイス他「ノブレス新百合ヶ丘」

「ノブレス新百合ヶ丘」完成予想図

 

南傾斜の高台立地 坪単価は240万円弱

 ナイスとセントラル総合開発が共同で近く分譲する、今秋の注目物件のひとつ「ノブレス新百合ヶ丘」を見学した。

 小田急線新百合ケ丘駅から徒歩9分、川崎市万福寺土地区画整理地内に位置する6・8階建て全290戸の規模で、専有面積は約68〜103平方b、予定価格は4,400万円台〜8,500万円台(最多価格帯5,600万円台)、坪単価240万円弱というもの。完成予定は平成20年8月末。

 現地は、開発面積約37ヘクタールの区画整理地内にあり、2年前、三井不動産レジデンシャル、三菱地所、小田急不動産が分譲して人気になった「ガーデンアリーナ新百合ヶ丘」(697戸)の隣接地。敷地北側に豊かな自然が広がる南傾斜の住環境に恵まれた立地だ。

 この自然環境を生かし、ランドプランに力を入れているのが特徴で、敷地約2万平方bの48%を緑化。建物は耐震強度 1. 25倍の「強耐震」構造とし、逆梁ハイサッシを採用。

 住戸プランは、全戸数の約8割を4LDKにしているのも特徴のひとつだ。例えば間口約7.8メートルの71平方bのタイプでは、キッチンは3畳大、LDは約10畳大、和室は6畳大、洋室は4、5.1、6畳大という構成だ。このほか約68平方bの4LDKタイプもある。

 60平方b台の後半から70平方b台の前半でよく4LDKプランが盛り込めるか不思議なくらいだが、ナイスは数年前からこのタイプを積極的に採用している。部屋数を求めるユーザーに応えるためだ。もちろんLDKを2LDKや3LDKに間取り変更するのも可能だ。

 最上階住戸(25戸)には、バルコニーに設けたらせん階段で屋上のスカイテラスに出られるプランもある。

 売れるかどうかは全て価格にかかっている。「ガーデンアリーナ」は坪単価185万円ぐらいだった。それより3割近く上昇しているわけだが、三井不動産レジデンシャルと小田急不動産が同じ区画整理地内で計画している「プライムアリーナ新百合ヶ丘」(393戸)も同じ価格帯かそれ以上になるのは確実だ。

 首都圏マンションは、都心部を中心に新価格マンションが続々供給されているが、一部の物件を除き浸透度はいま一つだ。このマンションも、旧価格からかなり上昇している。人気の小田急線のもっともポテンシャルの高い新百合ヶ丘駅圏で、新価格が果たしてユーザーに支持されるかどうか。今後のマンション市場動向を占う試金石マンションの一つだ。問い合わせは約500件あるという。

 

(牧田 司記者 9月17日)

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