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モリモト 「萩中」でワイドスパンの驚嘆プラン

「クレッセント萩中」完成予想図

 

オープン・エア・デザイン≠採用 前評判も上々

 またまたモリモトのマンションを取り上げる。今年に入って「川崎」「新川崎」「成城」「千鳥町」を取り上げてきたが、今回は「クレッセント萩中」だ。これがまた、企画が素晴らしい。

 現地は、京浜急行空港線糀谷駅から徒歩5分。大田区萩中2丁目の環八通りに面した13階建て全90戸の規模だ。専有面積は約53〜100平方b、間取り1LDK + DEN〜4LDK、価格は未定だが、坪単価は250万円ぐらいになる可能性もある。設計・監理はアトリエ・ファイブ、デザイン監修は山本・堀アーキテクツ、有限会社ツジ・プランニング・オフィス。9月下旬から販売開始される。

 最寄駅が糀谷駅で、環八通りに面していると聞けば、おそらく普通のマンションなら坪単価はせいぜい180万円だろう。それでも早期完売できる自信のあるデベロッパーは皆無だろう。

 しかし、モリモトのモデルルームを見学してこれなら坪単価250万円でも売れる≠ニ確信した。それほど魅力的なプランだ。驚嘆のプランといっても言いすぎでない。

 まず、間取り図を見ていただきたい。東向きの専有面積が約62平方bのプランだ。専有面積圧縮型には違いないが、間口は約10メートルあり、居室は全て窓側に配し、廊下スペースを極力少なくしているから3LDKとして使用できなくもない。もちろん、LDの隣の洋室(4.2畳大)をLDに広げる間取り変更も可能だ。

 他のタイプもほとんどがワイドスパンや角住戸となっている。機能的なほぼ正方形のタイプも多い。

 このような居住性を高めることができたのは、これまで業界にほとんどなかったオープン・エア・デザイン≠採用したからだ。建物は南北に細長い形状で、1フロア8戸が基準階となっているが、4戸をそれぞれ1ユニットにし、エレベータ・階段室を4戸/1で配置したことによって実現したものだ。

 しかも、普通なら階段室は北側に集中させるのが一般的だが、このマンションは東側と西側にそれぞれ1カ所設けることによって、建物デザインに変化を持たせ、プライバシーを確保する役割も果たしている。

 デザイン・設備仕様もいい。外観はシンプルな白が基調で、住戸内のカラーリングも白と黒が基調。一部オプションだが、玄関・ホールには大理石を敷きつめ、建具・フローリングは突き板仕様だ。基本性能では、4面アウトフレーム逆梁工法を採用し、2重床・二重天井とし、主寝室やリビングの天井高は2.7メートル、サッシ高も2.6メートル確保している。

 モデルルームをオープンしてまだ3週間しか経過していないが、来場者はすでに200〜300件に達しているという。現地販売事務所のチーフ・植田真也氏も「反響は予想以上。プランはどこと比べても抜けている」と自信たっぷりだ。

 坪単価270万円の「クレッセント川崎タワー」365戸を半年もかけずに早期完売するなど、同社はいまもっとも元気≠ネデベロッパーの1社だが、それはしっかりした商品企画力の裏づけがあるからだ。

専有面積約62平方メートルのプラン

 

(牧田 司記者 9月13日)

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