RBA HOME> RBAタイムズHOME >2007年 >

 

藤和など3社JV「W.W.W.」にもう一つのW.発見

「W.W.W.ワンダーワイドワールド」(完成予想図)

 

 当欄既報(5月18日)の藤和不動産(事業比率40%)・近鉄不動産 ( 同30% ) ・大和ハウス工業(同30%)3社JVマンション「W.W.W.ワンダーワイドワールド」(物件名称:アクアテラ)の報道陣向け内覧会が8日行われた。

 東京メトロ南北線王子神谷駅から徒歩16分、又はバス5分徒歩1分、JR京浜東北線王子駅からバス15分徒歩1分の、約20万平方bの都市創造プロジェクト「ハートアイランド SINKAWA 」内の総戸数 820 戸の規模だ。設計 ( 全体計画監修 ) は日建ハウジングシステム。100u超のプランが320戸以上、「那須の別荘」3棟が共用施設になっているのが特徴のマンションだ。坪単価は170万円。

 これまでの問い合わせ件数は約2500件で、来場者は約600件という。会員優先分譲100戸のうち90戸が販売済みだという。同社では6月中旬に1期100戸を分譲し、年内に425戸を供給するという。

全820戸のほとんどが7メートル以上のワイドスパン

 記者は、ニュースリリースはほとんど記事にしないことにしている。他に出る媒体がたくさんあり、ニュースリリースを引き写したって意味がないからだ。それでもこの物件を紹介したのは、わが国初と思われる別荘付きだったからだ。記事では次のように書いた。

 入居者に藤和不動産が開発した栃木県那須郡那須町にある「那須ハイランド」の別荘3棟を附属施設「那須別荘」として利用できるようにした。
  「那須ハイランド」は、JR宇都宮線黒磯駅よりバス約60分、東北自動車道那須ICより車で約20分。別荘の敷地面積はA棟1,685.79u、B棟824.55u、C棟923.44u、建物面積はA棟93.05 u、B棟101.06u、C棟101.60u。利用料金は2000円〜で、1ベッドルームの使用で1泊2000円、2ベッドルームの使用で1泊4000円。
  最近の大型マンションには、豪華なゲストルームを共用施設として設けるところが増えているが、別荘を共用施設として利用できるようにしたのは、業界初の試みと思われる。利用料金も破格の安さだ。
  坪単価についても、「23区内では坪200万円以下のマンションが姿を消しつつある現在では、割安感がある」と書いた。

価格が安くて、プランが良くて、環境もよい

売れる条件揃ったが…

 モデルルームを見学してパンフレットを見て、まず驚いたのがプランの良さだ。建物は3棟構成で、多くの住戸が隅田川に面し、ほとんどが7メートル以上のワイドスパンだった。低層棟にいたっては10メートル以上だ。これほど戸数があり、しかもほとんど全てがワイドスパンという物件は極めて少ないのだろう。「W.W.W.」にもう一つ、ワイドスパン≠フ「W.」をくっつけてもいいマンションだ。

 環境のいいのにも驚いた。ニュースリリースでは、どうせ足立区の離れ島≠ョらいしか思わなかったが、どうしてどうして環境に恵まれた住宅地としては最高の立地だ。しかも、都民ゴルフ場が隣接しているではないか(ニュースリリースでは見落とした)。

 価格が安くて、プランが良くて、環境がよければ、売れる条件を満たしている。これは売れる≠ニ確信した。

 ただ、モデルルームにはいま一つ物足りなさも感じた。プランは多彩だが、ほとんどが3LDKとか4LDKだ。

 都内には一般サラリーマンが買える100平方bマンションなんてないのだから、例えば2人住まいを想定した思い切ったプランメニューを揃えてもよかったのではないか。3Lを2Lにして、リビングダイニングを広くするとか、廊下幅を思い切って広くすることもできたはずだ。

 藤和不動産関係者によれば、販売事務所がなかなか見つからなくて、施工の関係でメニュープランには対応できないという。

 来場者の数もやや少ない印象だ。王子・飛鳥山公園近くでは坪単価300万円ぐらいの物件が登場しそうだから、あせらなくとも価格の安さは浸透するだろうが、売れる条件も揃い、「W.W.W.」のネーミングも抜群なだけにアピールの仕方に課題を残している。

 

(牧田 司記者 6月8日)

ページトップへ戻る